Seagateは今期の四半期業績から、製品分類を変更した。前期までは「HDD製品」と「その他(SSDやシステム・ソリューションなど)製品」に大別していた。今期は顧客分野別に「データセンター(Data Center)」と「エッジIoT(Edge IoT)」に大別した。「データセンター」は、クラウドおよびエンタープライズ向けニアライン製品と、画像データ(VIA:video and image applications)向け製品で構成される。「エッジIoT」には「データセンター」向けを除く全ての製品をまとめた。デスクトップPC用HDDとSSD、ノートPC用HDDとSSD、外付けのHDDとSSD、デジタルビデオ録画用HDD、ゲームコンソール用HDDなどは「エッジIoT」に属すると思われる。
これらの定義に基づき、発表資料では売り上げと総出荷記憶容量を四半期ごとにまとめていた。
2026会計年度第1四半期(2025年7月〜9月期)における「データセンター」向け製品の売上高は前期比13%増、前年同期比34%増の21億1400万米ドルである。売上高全体の80%を「データセンター」向けが占める。全体の売上高に占める「データセンター」向けの比率は前期比で4ポイント増、前年同期比で7ポイント増と上昇した。
2026会計年度第1四半期(2025年7月〜9月期)における「エッジIoT」向け製品の売上高は前期比11%減、前年同期比12%減の5億1500万米ドルである。
HDD製品の総出荷記憶容量は、前期比12%増、前年同期比32%増の182EB(エクサバイト:1018バイト)である。HDD製品は「ニアライン」と「ニアライン以外」に分かれる。「ニアライン」の総出荷記憶容量は前期比17%増、前年同期比39%増の159EBと拡大した。「ニアライン以外」の総出荷記憶容量は前期比14%減、前年同期比4%減の22EBである。
HDD全体および「ニアライン」総出荷記憶容量は2四半期連続で前期を超えた。ニアライン製品がHDDの販売全体をけん引していることが分かる。
(次回に続く)
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