応用分野別の売り上げを見ていこう。WDは売り上げを3つの分野に分けて公表している。すなわち、「クラウド(Cloud)」(パブリックあるいはプライベートのクラウド向け)、「クライアント(Client)」(直接販売、あるいは代理店経由の販売によるOEM向け)、「コンシューマー(Consumer)」(リテールそのほかの販売チャンネルによる一般消費者向け)、の3つである。
「クラウド」分野の売上高は前期比7.8%増、前年同期比31.5%増の25億1000万米ドルとなった。クラウド分野が全体の売り上げに占める比率は89%で、前期から1ポイント低下した。
「クライアント」分野の売上高は前期比4.3%増、前年同期比5.0%増の1億4600万米ドルである。全体の売上高に占める比率は5%で、前期と変わらない。
「コンシューマー」分野の売上高は前期比19.1%増、前年同期比1.2%減の1億6200万米ドルとなった。全体の売上高に占める比率は6%で、前期から1ポイント上昇した。
HDD製品の応用分野別と全体の販売状況。(2025会計年度第1四半期(Q1FY25)〜2026会計年度第1四半期(Q1FY26))。販売金額の単位は100万米ドル[クリックで拡大] 出所:Western DigitalHDD製品の総出荷記憶容量は204EB(エクサバイト:1018バイト)である。前の四半期と比べて14EB(7.3%)増加した。内訳はニアラインHDDが183EB、非ニアラインHDDが21EBである。それぞれ前の四半期と比べて13EB(7.6%)増、1EB(5.0%)増となった。
地域別(出荷先の顧客所在地別)の売上高はアジア地域が11億7500万米ドル、米州地域が11億米ドル、欧州および中東・アフリカ(EMEA)地域が5億4300万米ドルである。前年同期(2025会計年度第1四半期)はアジア地域が6億8600万米ドル、米州地域が12億4700万米ドル、EMEA地域が2億7900万米ドルだった。アジアとEMEAが大きく伸び、米州が漸減している。
(次回に続く)
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