富士経済はxEV向け駆動用電池市場を調査し2040年の世界市場予測を発表した。これによると、2025年見込みの19兆8758億円に対し、2040年は47兆751億円規模に達する見通しである。市場拡大をけん引するのは液系リチウムイオン二次電池(液系LiB)である。
富士経済は2026年2月、xEV向け駆動用電池市場を調査し2040年の世界市場予測を発表した。これによると、2025年見込みの19兆8758億円に対し、2040年は47兆751億円規模に達する見通しである。市場拡大をけん引するのは液系リチウムイオン二次電池(液系LiB)である。
今回の調査は、マイルドハイブリッド自動車(MHEV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)、燃料電池自動車(FCV)といったxEVを始め、液系LiBやニッケル水素電池(NiMH)、固体電池などの車載電池および、駆動用液系LiB向け正極活物質、負極活物質、電解液といった車載電池構成部材を対象とした。調査期間は2025年8〜11月である。
2025年におけるxEV向け駆動用電池の世界市場見込みは、20兆円に迫る。内訳は液系LiB市場が19兆4044億円で、前年比10.9%増の2桁成長となる。これが2040年には43兆4007億円規模に拡大すると予測した。急成長を見せるのが固体電池。2025年見込みの3104億円に対し、2040年には3兆4965億円となる見通し。
調査では駆動用液系LiBについて、2025年のメーカーシェア見込みを国別に集計した。この結果、中国系メーカーのシェアは77.4%で、前年に比べ2ポイント上昇した。韓国系メーカーは17.7%で前年に比べ0.6ポイント下がった。日系メーカーも4.5%で前年に比べ1.2ポイント低下した。両国のシェア低下は北米市場での需要低迷が影響したとみている。
駆動系液系LiB正極活物質の国別メーカーシェアでも同様の傾向となった。中国系メーカーはリン酸鉄リチウム(LFP)系正極活物質で先行したこともあって90.1%のシェアを獲得、前年に比べ3.7ポイントも上昇した。その分、韓国系と日系のメーカーはシェアを落とした。
駆動用液系LiBの生産能力と生産量(需要量)を調べた。この結果、2024年時点では液系LiBの生産能力が3568.6GWhで、生産量は899.4GWhとなった。2040年には生産能力が10895.5GWhと大きくなるものの、生産量は3539.9GWhと予測され、生産能力は過剰になるとみている。
EV向け駆動用液系LiBコスト(パックコスト)についても分析した。これによると、2024年はパックコストにおけるセルコストの比率は76.60%であった。この比率は2040年においてもほぼ横ばいと予測している。またセルコストにおける材料コスト比率は、2024年の53.4%に対し2040年は65.1%へとさらに高まるとみられる。
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