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宅内と屋外用Wi-SUNのファームウェアを共通化、京大単一のハードウェア上で動作可能

京都大学は、宅内および屋外の無線ネットワークに向けた2つの国際無線通信規格に対応できる共通ファームウェアを開発した。この共通ファームウェアはWi-SUNに対応した無線モジュールに搭載できる。

» 2026年06月03日 15時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

電気やガス、水道のメーター類を広域通信網とシームレスに接続

 京都大学大学院情報学研究科の原田博司教授らによる研究グループは2026年5月、宅内および屋外の無線ネットワークに向けた2つの国際無線通信規格に対応できる共通ファームウェアを開発したと発表した。この共通ファームウェアはWi-SUNに対応した無線モジュールに搭載できる。

 国際無線通信規格化団体「Wi-SUNアライアンス」は、宅内無線ネットワークに向けた規格として「Wi-SUN Enhanced HAN」を、屋外無線ネットワークに向けた規格として「Wi-SUN FAN」を、それぞれ制定している。ところが、Wi-SUN Enhanced HANとWi-SUN FANはこれまで、独立した規格として運用されており、宅内と屋外のネットワークは分離されていた。

 こうした中で今回、日新システムズの協力を得てIoTルート用に拡張された「Wi-SUN Enhanced HAN」と広域向けマルチホップ通信規格「Wi-SUN FAN 1.1」を、1つのハードウェア上で動作させるための共通ファームウェアを開発した。

 これにより、家庭やビル内に設置された各種センサーおよび、電気やガス、水道メーターなどで収集した情報を、最大24段の無線機による多段中継通信によって、広域通信網へシームレスに接続することが可能となった。

 開発した共通ファームウェアは、「IEEE 802.15.4/4g/4eに対応した物理層とMAC層」を始め、「6LowPANやIPv6などIETF制定のアダプテーション層、ネットワーク層、トランスポート層」などをサポート。さらに、「中継を含む1対多のツリー構造型接続による通信機能」「RPLを用いたマルチホップ通信方式および周波数ホッピング機能」などを備え、認証・セキュリティ機能にも対応している。

共通ファームウェアの機能構成図[クリックで拡大] 出所:京都大学
共通ファームウェアを搭載した無線モジュールの外観[クリックで拡大] 出所:京都大学

 京都大学は今後、開発した共通ファームウェアを、さまざまなWi-SUN対応無線モジュールに搭載し、Wi-SUN Enhanced HANとWi-SUN FANの大規模統合評価を実施する予定である。

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