レゾナック、宇宙での半導体結晶成長の研究などを行うBEAM Technologies(以下、BEAM)、宇宙ステーション開発などを手掛ける日本低軌道社中は、地球低軌道(LEO)における半導体製造事業の実現に向けた覚書を締結したと発表した。重力起因の物理的制約を受けない高性能半導体の製造の実現を目指す。
レゾナックは2026年6月25日、宇宙での半導体結晶成長の研究などを行うBEAM Technologies(以下、BEAM)、宇宙ステーション開発などを手掛ける日本低軌道社中と、地球低軌道(LEO)における半導体製造事業の実現に向けた覚書を締結したと発表した。
世界各国で宇宙開発が進む中、日本では政府が2023年に閣議決定した「宇宙基本計画」のもとで宇宙技術戦略が進められている。日本低軌道社中が開発している宇宙ステーション「日本モジュール」は、2030年以降に商業宇宙ステーションに接続される予定で、すでにさまざまな技術実証や商業利用が計画されている。
世界の化合物半導体市場は、AI発展に伴う高速光通信デバイスや省電力電源の需要拡大や、電気自動車(EV)普及による次世代パワー半導体や通信半導体の搭載量増加などによって、2024年の約18兆円から2033年には約26兆円に拡大するとされる。
一方、地球での化合物半導体の結晶成長プロセスにおいては、熱対流によるドーパント分布の不均一や不純物混入、静水圧による構造のゆがみ、容器の接触部からの不純物混入など、重力に起因する物理的制約が電力効率向上や歩留まり改善を阻むボトルネックになっていた。宇宙空間の微小重力環境下では、これらの影響を極限まで抑え込み、極めて高品質な結晶性を有する結晶成長が可能になる。
レゾナック/BEAM/日本低軌道社中は、特に市場規模や日本における産業基盤、技術優位性がある化合物半導体の「微小重力を活用した次世代製造プラットフォーム」を共同で構築し、日本モジュールでの化合物半導体製造の実現を目指す。そのうえで「地上では製造できない高性能半導体を市場に提供する計画」(レゾナックら)だとしている。
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