Alteraは2026年6月、航空宇宙/防衛/通信システム向けSoC(System on Chip) FPGA「Direct RF」シリーズ新製品「Agilex 9 Direct RF AGRW039」を発表した。日本アルテラは航空宇宙/防衛市場向けの事業戦略説明会を開催し、防衛などミッションクリティカルシステムを成長市場と捉え、注力すると説明した。
Alteraは2026年6月、航空宇宙/防衛/通信システム向けSoC(System on Chip) FPGA「Direct RF」シリーズ新製品「Agilex 9 Direct RF AGRW039」を発表した。それに伴い、日本法人の日本アルテラは同月30日、Alteraの航空宇宙/防衛市場向け事業戦略説明会を開催した。
現在、世界各国で防衛予算が拡大傾向にあり、2024年時点の世界の防衛支出は2兆7000億米ドルで、2029年にかけて年平均成長率(CAGR)5〜8%で増えていくと見られている。Alteraで航空宇宙/防衛/政府機関事業部のゼネラルマネジャーを務めるJohn Sotir氏は「欧州の防衛予算は、2030年までに1兆米ドルを超えるとされている。また、米国は現時点で約1兆米ドルの予算を持つが、今後50%増加すると見られている」と説明する。
その理由としてSotir氏は「ドローンのような新技術が登場したことで、防衛のための新技術やシステムの開発を推進する必要があるから」だとする。「それによって防衛や宇宙産業などへの投資が増大し、次世代の衛星やレーダー、通信システム、AI駆動型システムなどの誕生につながる。Alteraは防衛や宇宙産業などのミッションクリティカルシステムを成長市場と捉え、さまざまな施策を実行している」(Sotir氏)
Alteraでは40年以上にわたり、防衛や航空宇宙、政府機関向けシステムなどに製品を提供してきた。Sotir氏は、こういった領域では特に厳しい要件が求められると述べる。「防衛や政府機関向けの製品は、サイズは変えずに新しい性能を搭載し、かつ消費電力を抑えることが求められる。数十年にわたって同じ製品が使われ続けるため、より多くの機能を備えることも必要とされる」(Sotir氏)
新製品のAgilex 9 Direct RF AGRW039は、メモリやDSP、データコンバーターなどの各種機能を単一チップに統合し、前世代品と比べて、単位面積当たりの演算性能を約40%、ロジック/DSPの集積度を約45%向上させた。前世代品が10nmプロセスで製造していたのに対し、本製品は7nmプロセスで製造しているほか、Agilex 9のDirect RFシリーズとして初めてDDR5/LPDDR5にも対応する。
Sotir氏は「本製品を使えば、かつてはクローゼットに収めていたボリュームの機能を1つのボードに集約できる。省スペース性から既存システムの性能向上だけでなく、ドローンなど、より小さなシステムの高性能化にも寄与する」とする。
またAlteraでは製品だけでなくプログラミング用のソフトウェアツール、開発キットの提供なども行う。パートナー企業と連携し、Agilex 9 Direct RF採用ボードの開発も進める。「パートナー企業がAlteraのFPGAを活用することで、電子戦向け装備やレーダー、量子コンピューティングシステムなど、より短時間で開発できる。Alteraは今後も航空宇宙/防衛などへの投資を続け、今後、各国政府の防衛システムが次世代へと変わっていくのを支える予定だ」(Sotir氏)
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