TANAKA H2 Nexusの建屋は3階建てで、2階と3階に発電設備を設置できる。稼働開始時点での発電能力は500kWだが、最大2000kWまで拡張可能な設計だ。災害拠点相当の耐震性を備え、災害時の電力供給拠点としての活用も想定する。
TANAKA H2 Nexusの稼働は、大規模な需要創出によって、水素の貯蔵/運搬/利用を行うサプライチェーンの構築への貢献も目指すものだ。稼働に至るまでには、東芝に加えて、建設会社である五洋建設、水素関連事業を手掛ける岩谷産業/ミライト・ワン/鈴木商館、システムインテグレーターのNECネッツエスアイなど、多くの国内企業が携わった。田中貴金属工業 副社長の多田智之氏は「国内企業と一緒に日本で水素を盛り上げたい。今回水素を使う側に回ることで、ユーザー側の課題も把握しながら、水素技術の利点をアピールしていきたい」とした。
田中貴金属グループはTANAKA H2 Nexusの今後の課題として、「水素の調達」「発電時に発生する熱の利用」を挙げる。純水素の調達はコストが高いほか、経路も限られる。また、現時点で用いる水素は製造過程でCO2を排出するものだ。田中貴金属グループは今後、水素調達のコスト削減や多様化、製造工程でもCO2を排出しないクリーン水素への切り替えを目指す。また、燃料電池による発電では熱が発生するが、有効利用のめどは立っていない。これについては研究機関などと連携し、活用方法を探るという。
こうした課題があることから現在、湘南工場や他の国内拠点でのさらなる燃料電池発電設備の導入の計画はない。一方で、海外では日本よりも安価に水素が調達できる拠点もあることから、海外拠点で導入する可能性があるという。多田氏は「まずはTANAKA H2 Nexusを使いながらメリットやデメリットを見極めていきたい」とした。
「われわれのDNAは製造業」 半導体用材料開発を加速する田中貴金属
低温で接合後に融点480℃に、田中貴金属独自のシート状接合材
塗って乾かすだけ、過酸化水素製造用光触媒シート
熱電発電と光触媒による水素製造を1枚の膜で実現、東海大
300℃で使用可能なパラジウム合金水素透過膜を開発
100℃前後でも透過性能が高いPd水素透過膜を開発、田中貴金属Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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