パナソニック セミコンダクターは、ET2010で、WPC規格に準拠したワイヤレス給電モジュールの開発に着手したことを明らかにした。
次世代のモジュールは、近接電磁誘導を使ったワイヤレス給電の標準規格「Wireless Power Consortium(WPC)」に対応させる…。パナソニック セミコンダクターは、組み込み機器の総合展示会「Embedded Technology 2010(ET2010)」(2010年12月1日〜3日にパシフィコ横浜で開催)で、WPC規格に準拠したワイヤレス給電モジュールの開発に着手したことを明らかにした。同社説明員は、スケジュールはまだ流動的と前置きした上で、「2011年夏にはサンプル出荷を開始し、2011年度(2011年4月〜2012年3月)中の量産開始を目標にする」と説明した。
パナソニックは、2010年夏にWPCに加入した。対応製品の開発を進めていることを明らかにしたのは、今回が初めて。国内企業としては、アルプス電気、エム・シー・エム、三洋電機、デンソー、東光、ホシデン、ロームが、WPCに参加している。
会場では、WPC規格ではなく、独自方式を採用したワイヤレス給電モジュールを展示していた(図1、図2)。異物検知や認証機能を実装したことや、2次側(受電側)にDC-DCコンバータを集積し、高い伝送効率を実現したことが特徴だという。総合伝送効率は70%、「シミュレーションでは80%まで高められるという結果を得ている」(同社)という。
受電側モジュールを構成するコイルの寸法は35mm×35mm×0.6mm。基板寸法は、22.5mm×15mm×1.8mm。出力電圧は5V、出力電流は500mAである。
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