PCの成長を引っ張るのはタブレットのようだ。IHS iSuppliによれば2011年第1四半期のPCの売上高は前年比で減少している。だが、IC Insightsによれば、タブレットをPCに含めると、2011年通年では2010年比で出荷台数が13%増になる見込みだという。
市場調査会社であるIC Insightsによると、2011年の世界PC出荷台数は、2010年比で13%増となる見込みだという。同社は、メディアタブレットをPCのカテゴリーに分類している。
IC Insightsによれば、世界のPC出荷台数は、2010年に成長率19%で増加し、2011年は4億200万台に達する見込みだという。その要因として、発展途上国でのPC売上高が急激に伸びたことや、消費者市場において昨年来、タッチスクリーン搭載タブレットに対する関心が高まっていることなどを挙げる(図1)。同社は、最新の調査リポート「IC Market Drivers 2011」の中で、アップルのiPadを模倣したタブレットPCの2011年の売上高は、190%以上の増加となる4900万台に達すると予測している。
市場調査会社の中には、iPadやAndroid搭載メディアタブレットなどを、PCではなく、民生機器の別カテゴリーに分類するべきだとの意見もある。例えばIHS iSuppliは、2011年5月に、2011年第1四半期におけるPCの売上高が前年比で減少していると発表したが、その主な要因を、タブレットPCが消費者の注目を集めているためだとしている。
IC Insightsは、タブレットPCの売上高が急増し、一般的なノートPCの売上高も14%増加したという。ノートPCの世界出荷台数は、2010年には30%の成長率だったが、2011年は23%増となる2億5000万台に達すると予測する。また、世界PC出荷台数に占めるノートPCの割合は、2005年にはわずか31%、2010年には58%だったが、2011年は62%に達する見込みだという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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