ここ数年で、エンジニアを取り巻く「パラダイム」は完全に変わりました。終身雇用という立場に安穏とすることができない時代に突入したことを、誰もが素直に受け入れなければなりません。多くのエンジニアは、もう気付いているはずです。エンジニアが全世界的な基準でしか評価されない時代に突入していることを……。
「@trigence」のつぶやきを出発点に、企業経営のあれこれや、エレクトロニクス業界に思うこと、若い技術者へのメッセージを連載中!!→「EETweets」一覧
長年にわたり、日本のお家芸と言われた電機業界各社の家電、民生分野の半導体/機器事業が存亡の危機にひんしています。特に、エルピーダーメモリの経営が破綻して以降、半導体業界には厳しい目が注がれるようになりました。「リストラ」とか、部門の「閉鎖」や「売却」と言う言葉を、年齢を問わず、エンジニアの日常でこれほど身近に感じてしまう時代は、これまで無かったのではないでしょうか?
ちまたに溢れる、現在の状況に至る過去の失敗や戦略の分析に関しては、「なるほど〜」と納得するものもありますし、「それは違うんじゃない〜」と感じるものもあります。既に、インターネット上も含めて多くの方が議論していますので、本稿ではあらためて分析しません。それよりも、この場をお借りして、大手企業からベンチャー企業まで幾つかの企業を渡り歩いてきた経験をもとに、皆さんにメッセージを送りたいと思います。題して、「焼け野原から再出発しよう!」です。
この数年で、エンジニアを取り巻く「パラダイム」は完全に変わりました。終身雇用という立場に安穏とすることができない時代に突入したことを、誰もが素直に受け入れなければなりません。特に、40代のあなた! 会社に甘えはありませんか? 管理職であることを言い訳に能力の向上や人脈形成をサボっていませんか? 定年後は、関連会社が再雇用してくれるだろうと考えていませんか?
多くのエンジニアは、もう気付いているはずです。エンジニアが全世界的な基準でしか評価されない時代に突入していることを。つまり、市場価値の低いエンジニアには働く先が無い、そして自分自身の能力を高めない限り収入は増えない、という現実にです。突然の解雇が当たり前に実施されている海外のエンジニアでは以前から常識だったことを、日本のエンジニアも受け入れ、それに順応していかねばなりません。世界基準を受け入れれば、リストラにおびえるえることはありません。やる気さえあれば、幾つになっても現役です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.