電子機器の修理マニュアルなどを公開しているiFixitは、HTCの最新スマートフォンである「HTC One」の分解を行った。分解にはかなりの手間がかかったようで、iFixitは“修理は非常に困難”との結論を出している。
デジタル機器のユーザー向けに、無償の修理マニュアルや製品分解の様子を公開している米国のiFixitが、HTCの新型スマートフォン「HTC One」を分解した。iFixitの創設者であるKyle Wiens氏は、分解記事の中で、「HTC Oneの分解修理はほぼ不可能だ」と述べている。iFixitの分解チームは、HTC Oneの革新性についてはある程度評価しながらも、その修理性に関しては10点中最低の1点と評価した。
以下は、iFixitが発表した分解記事の抜粋である。
HTC Oneの洗練されたアルミニウム製筐体は、Apple「iPhone 5」の設計パターンを模倣したものと思われるが、これについてはそれほど驚くことではない。
この状態に至るまでの作業は、困難を極めた。アルミニウム製の筐体を前面と背面に分解するのに、かなりの手間を要したためだ。必死に分解作業を進めたが、アルミニウム製筐体を囲っているプラスチック製のベゼル(枠)が壊れてしまった。筐体を取り外すことは、考慮されていないようだ。
HTC Oneの最も優れている点は、アルミユニボディの筐体である。HTCは、この完璧なバランスと仕上がりを実現する上で、多くのカスタム部品を使用したようだ。
カメラベゼルの周囲には、NFC(Near Field Communication)アンテナが配置されている。スマートフォンでは近年、NFCが標準搭載されるようになってきた。Googleが2012年に発表したストリーミングメディアプレーヤ「Nexus Q」も、NFC対応スマートフォンがもっと普及していれば、さらなる需要が見込まれたと考えられる。筐体の背面を取り外した時点で、HTC Oneの評価は、“オールA”だった。
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