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日本の電力は足りているのか?――“メイドの数”に換算して、検証してみる(前編)世界を「数字」で回してみよう(2)(3/4 ページ)

» 2014年07月08日 11時20分 公開
[江端智一EE Times Japan]

「メイドの数」に換算してみる

 私たちは、毎日、電力を使っていますが、その電力が、具体的にどのように私たちを助けてくれているのか、ということをイメージすることは難しいです。いろいろ調べてみたのですが、そういう情報は、全く見つかりませんでした。

 そこで、私は、これまで誰もやったことがない、新しいパラダイムを考えてみました。

 私たち、成人は大体1日2000キロカロリーのご飯を食べて生きています。これを電力に換算し、1時間当たりどれくらいのエネルギーで生きているかをざっくりと計算してみました。1キロカロリーは、1.16ワット時に変換できますので、2000kカロリー÷24時間×1.16=96.7ワット時になります。

 つまり私たちは、「トイレの100ワットの裸電球(白熱電球)と同程度のエネルギーを消費して生きている」わけです(これを聞いて気分の悪い人は、「デスクトップPCと同程度のエネルギー」と置き替えてもいいです)。

 では、私たちが使っている電力は、どの程度の恩恵を私たちに与えてくれているのでしょう?

 2014年4月の電力需要実績(確報)によれば、日本全国で665億キロワット時の需要があったようです。これを日数(30日)で割り、さらに24時間で割ると、9236万キロワット時となります。さらにこれを、日本の人口(2014年6月概算値)1億2570万3000人で割ると、734.4ワット時となります。

 つまり単純計算で、2014年4月に、私たちは、自分たちが生きるエネルギーの7.6倍(734.4÷96.7)の電力エネルギーを使って生きていたこともなります(ガソリンや、ガスのエネルギーなどは入っていません)。ちなみに、2013年度通年では、8485億キロワット時で、これを上記と同じ計算をすると、7.95倍となりました。

 つまり、幼児から高齢者まで、日本の全国民は、1人当たり常時8人程度のメイドを従えて生きている、という考え方ができます。4人家族である江端家は、32人の専属メイドを雇っていることになります。19世紀の英国の貴族や大富豪などの上流階級でも、10人程度だったらしい*1)ので、江端家の圧勝です。

*1)参考資料:英国執事とメイドの素顔

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