会見では、旧三洋半導体を母体とするSSGも順調に事業が拡大している点をアピールした。同社SSGを担当する上席副社長のMamoon Rashid氏は、「買収当時、SSGは日系顧客向け売上高が90%を占めたが、買収から3年を経て、日系顧客向けが50%、外資系顧客向けが50%になった。SSGはグローバルサプライヤに転換した」と胸を張る。
製品面でも、旧三洋半導体が得意としたモーター制御関連技術をベースにしながら、モバイル機器向け、車載機器向けなどでの製品ポートフォリオを拡大させてきた点をアピール。さらに、SSG傘下の新潟工場で、アナログICなどを手掛けるアプリケーション・プロダクトグループやスタンダード・プロダクト・グループといった他事業部門の製品の製造を2014年から開始したことも公表し、旧三洋半導体のリソース活用が順調に進んでいることを強調した。
SSGの事業のグローバル化を進める一方で、日本市場に対しては、SSGが本拠を日本に置く点を生かして事業の拡大を進める。例えば、これまでSSGの製品のみ対応していた群馬拠点での解析サポートサービスを他の事業部門製品へと広げて、ハイレベルなサポートを提供できる体制を2014年に構築している。他にも「SSGとの事業戦略を共有し、競争力のある製品提供ができている」(日本での営業活動を担当する日本法人代表取締役の雨宮隆久氏)という。
なお日本でのビジネス状況については、「2014年のデザインイン金額が前年比2〜3倍(米ドルベース)で推移している」(雨宮氏)とし、将来の売り上げ規模拡大が期待できる状態にあるという。また、このほど買収したアプティナ製品を扱っていたマクニカと、リョーサンの2社と販売代理店契約を結ぶなど販売チャンネルの再編、整備にも着手。「イメージセンサーなどSSG以外の製品の販売比率も高めて、市場シェアの獲得を目指す」とし、日本法人としても世界シェア上位10社入りに貢献していく構えだ。
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