東芝は、NAND型フラッシュメモリの技術漏えいで、SKハイニックス(SK Hynix)を相手取り民事訴訟を起こしていた件について、両社が和解に至ったと発表した。
東芝は2014年12月19日、NAND型フラッシュメモリ技術の漏えいをめぐり、韓国SKハイニックスに対し提起していた民事訴訟について、両社が和解に至ったと発表した。本合意に基づき、東芝はSKハイニックスから2億7800万米ドルの和解金を受け取る。
東芝は2014年3月、NANDフラッシュ技術の機密情報について、SKハイニックスがこれを不正に取得、使用しているとして、不正競争防止法に基づき、SKハイニックスに損害賠償などを求める民事訴訟を東京地方裁判所に提起していた。
これは、SKハイニックスの元従業員が2008年に、東芝の四日市工場内でサンディスクの従業員として共同開発に従事していた際、東芝の機密情報を不正に持ち出し、さらにそれがSKハイニックスで使用されていたというもの。この元従業員は、不正競争防止法違反の容疑で逮捕され、東芝はこれを受けて訴訟を提起した。
一方で、東芝とSKハイニックスは、2011年から次世代メモリの1つであるMRAMを共同開発するなど、提携関係にある。今回の和解を機に、両社は新たな協業関係を築くべく、DRAMの供給契約、特許クロスライセンス契約期間の延長、およびナノインプリントリソグラフィ技術の共同開発について合意した。
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