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» 2015年03月02日 16時00分 公開

MWC 2015もキーワードは“コネクテッド”、IoTや5G関連技術に注目MWC 2015(2/3 ページ)

[Junko Yoshida,EE Times]

実用化に向け、取り組み進む5G

 5Gは2020年、大規模に導入される見込みだ。2015年のMWCでも、5Gの強化をテーマにした基調講演やセッションがいくつか予定されている。

 Qualcomm、Intel、Huaweiをはじめとする大手プレーヤは、一握りの小規模な会社や新興企業と同様、5Gが確実にもたらすであろう、より高速なスループットとより高い帯域幅の需要に応えるためにインフラを築いている。

 5Gの高速なデータ転送速度には、より複雑な変調など、周波数利用効率の向上が必要になる。ある大手半導体メーカーは、LTEとLTE-U(LTE-Unlicensed)のチャネルをWi-Fiと組み合わせることで、セルラー通信を向上させようとしている。そうしたシステムは、人口が密集した大都市での導入が見込まれるが、そのシステム向けのチップには、世界中の周波数帯を管理するという課題を背負うことになる。

 スループットへの高い需要を緩和し、5Gの導入コストを削減するため、いくつかの企業は無線アクセスネットワーク(Radio Access Network/以下、RAN)レベルもしくはコアレベルでセルラーを仮想化することを目指している。

photo 5Gの周波数帯

M2M

 M2Mは活気に満ちている。MWC 2015でも注目の的となるだろう。

 だが、全てのIoT機器に直接的なセルラー接続機能が必要だというわけではない(Bluetooth Low EnergyやWi-Fiでも対応は可能)。だが、通信事業者は、IoT機器に必要な高速通信と低遅延を実現するものとして、LTEの潜在的役割を認識している。

 米国の市場調査会社であるIHSでシニア主席アナリストを務めるSam Lucero氏は、「現在、M2Mの大半がGPRSに依存している。しかし、LTEがM2Mのニーズに応え、LTE Cat-0やLTE-MTCとして導入されるならば、最終的にはGPRSよりもM2Mに適していることになるだろう」と述べている。IHSの予測によると、M2M LTE接続サービスは、2013年には累積接続数が18万2000件だったのに対し、2018年には467万件にまで増加する見込みだという。

photo M2M向けモジュール市場の動向(2012〜2018年、予測含む) 出典:IHS

 しかしMWC 2015では、LTEだけがM2M/IoT関連の議論の中心となるわけではない。

 今や、さまざまな種類のネットワーク技術が、代替技術としての座を狙っている。M2Mをめぐる競争は今後、さらに過熱すると予測される。LoRa AllianceやSigfoxなどは、データ伝送速度が遅いセルラー通信技術を提供することにより、LTE Cat-0(2015〜2016年)やLTE MTC(2017〜2018年)の体制が整うまでの市場の空白を埋めようと意欲を見せている。

 Sigfoxは、フランスのトゥールーズ(Toulouse)に拠点を置く新興企業だ。同社が提供する900MHz狭帯域ネットワークは、既にフランスやスペインで広く普及している他、オランダや英国の一部地域でも導入されている(関連記事:IoTネットワーク拡大へ、業界内の競争も激化)。同社はつい最近、投資ラウンドにおいて1億1500万米ドルを獲得しているが、その出資者には、スペインの通信事業者Telefónicaや韓国のSK Telecom、NTTドコモ・ベンチャーズなどが、新規/既存の投資家たちと共に名を連ねている。

 Lucero氏は、「SigfoxやLoRa Allianceなどに関する報道が加熱しているが、ここで注視すべきは、セルラーネットワーク通信事業者がこうした独自開発のM2Mネットワークに関する契約を締結するのはいつ頃になるのか、という点だ。通信事業者のサポートがなければ、これらのM2Mネットワークの導入は実現しないだろう。セルラーネットワーク通信事業者にとっては、取り扱うネットワークの数が少ない方が好ましいが、M2Mにすぐにでもビジネスチャンスがあるとなれば、その導入に納得する可能性がある。潜在顧客にとっては、LTE Cat-7の実用化まで1〜2年も待っていられない」と述べている。

 Lucero氏は、IoTデバイスに直接的なセルラーネットワーク接続が必要とされる分野について問われ、「良い例として挙げられるのが、コネクテッドカーだ」と答えている。

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