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» 2015年05月14日 12時00分 公開

人類は、“ダイエットに失敗する”ようにできている世界を「数字」で回してみよう(15) ダイエット(7/9 ページ)

[江端智一EE Times Japan]

(付録1)フーリエ変換とは何か

 「この世の中にある全ての時系列データは、sin関数だけで表現できる」と言われたら、多くの人は「嘘つけ!」と言うかもしれません。

 世の中に山ほど存在する無秩序なデータのグラフが、あのキレイなsin関数で表現できる訳がない ―― そう考えてしまうのは、自然なことです。

 でも、これ本当なんです(「サンプリング定理」で検索してみてください)。

 まず、以下の図をご覧ください。

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 観測した時系列データを、フーリエ変換(Fourier transform:FT)という方法で解析すると、その時系列データの中にどんな大きさのsin関数の波形が、いくつ含まれているのか、あっという間に分かってしまうのです。

 例えば、上図では観測データを変換すると、2Hz、5Hz、7Hz、10Hzの4つの波が、高さ7、4、2、3で存在していることが分かります。

 そして、バラバラにした波を、再びガッチャンコすると、元の時系列データに戻すこともできます。


 さて、今回は、ニュースの見出し(ニュースヘッドライン)の登場数の時系列データを使って、3つの周期性を見つけたのですが、これが実際どんな形の波をしているのかを見てみましょう。

 最初に、振れ幅の大きかった12カ月周期(2つ)、4カ月周期(3つ)、2カ月周期(1つ)の波を、バラバラに書き出してみます。

 それぞれの波の高さが、その周期の振れ幅の大きさを示しています(位相補正済み)。全部キレイなsin関数になっていますよね。

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 では、この6つの波を足し合わせて、実際のデータと比較してみましょう。

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 今回は、256の波形を取り出すことができるのですが、たった6つの波形だけでも、ざっくりした傾向をトレースできていることが分かると思います。

 この6つの波形に、さらに1.2〜1.5カ月周期の波を足し合わせてみたものが以下のグラフです。

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 このように、フーリエ変換とは、一定時間で測定したデータであれば、そのデータの中に含まれる「繰り返し(周期性)」を簡単に見付けてくれる、大変便利な数学の道具です。

 昔、フーリエ変換をプログラムするのは結構骨だったのですが、今はエクセルで一瞬に計算できるようになっているみたいです。フーリエ変換の原理なんぞは知らなくても構わないので、数値データが手に入ったら、ぜひエクセルで遊んでみてください。今回の解析用のエクセルファイルは、こちらに置いてあります。

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