駐車と充電を完全に自動で行うクルマ、ドイツ研究機関が2016年の実用化を目指す : ビジネスニュース 業界動向 (2/2 ページ)
FZIは非営利の研究機関で、小〜中規模の企業を対象に、アルゴリズムを体験用に提供する。実験段階にあるDBW方式の電気自動車やロボット、その他の自動デバイスの保有台数を増やして、FZIのコンセプトを試してみたい企業に貸し出す計画だという。
FZIの自動運転車は衝突せずに走行できるだけでなく、速度の遅い自動車を追い抜くといったことも可能だという。走行モードは2種類用意されていて、緊急時のみドライバーが運転を引き継ぐ「ドライバーアシスタンスモード」もある。
FZIは、地元であるシュツットガルトの政府から、一般道路を時速150kmで走行できるライセンスをもらっている。この場合、GPSや、目印となる建物などの情報を使って走行する。
トランクには、Intelの6コア「Xeon」プロセッサが、2個搭載されている。これらはセンサーからのデータを収集、融合する 出典:FZI
空いている駐車スペースに運ばれ、バックで駐車した後、充電ステーションに自動的に接続される 出典:FZI
FZIのドライブシミュレータの様子。ドライバーが周囲の環境への“没入感”を感じられるよう、景色を180°映し出せるスクリーンと、FZIが開発中の新しいアルゴリズムがテストされている 出典:FZI
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
グーグルが変える? 自動運転車の役割
グーグル(Google)が披露した新しい自動運転車は、大いに注目を集めた。グーグルは、この自動運転車を、「個人所有のクルマ」というよりも、乗客をA地点からB地点へ送り届ける“ロボタクシー”のような、「より便利な社会を築くためのツール」として強くアピールしている。自動車メーカーが開発している自動運転車とは、少し異なる役割を強調しているようだ。
自動運転に根深い懸念、アンケート回答者の7割が「信用できない」
ドイツのコンサルティング会社が行った自動運転車に対するアンケート調査によると、回答者の70%が、自動運転のメリットを認識しつつも、同技術を十分に信用できないとしている。とりわけ、自動走行中に事故が起きた場合の責任問題について懸念する人が多い。
アウディの自動運転車、最終的にはTegra K1他3つのプロセッサを搭載か
NVIDIAが開催したGPU技術者向けの会議「GPU Technology Conference 2014(GTC 2014)」で、アウディが自動運転車のデモを行った。このデモは「2014 International CES」でも注目を浴びたものだ。また試作車の段階だが、最終的なものは、NVIDIAのプロセッサ「Tegra K1」の他、3つのプロセッサを搭載することになるという。
安価な自動運転車の実現へ、フォードと米大学
Ford Motor(フォード)と米国ミシガン大学が、自動運転システムを安価に実現する研究開発を進めている。高価なレーダーやレーザーではなく、市販のカメラとGPUを使うという。Googleなどが採用している3次元レーザースキャナ技術と比べて、最大で1万米ドルのコスト削減が可能になるとしている。
自動運転車や農林ロボットにみる「世界のロボット事情と日本の現状」
米国電気電子学会(IEEE)は「世界のロボット事情と日本の現状」と題するプレスセミナーを開催した。IEEEフェローで東北大学大学院教授の小菅一弘氏、IEEEフェローで早稲田大学理工学術院教授の菅野重樹氏および、早稲田大学理工学術院准教授(主任研究員)の白井裕子氏らが、世界に目を向けた研究開発の重要性や、農林業向けロボット開発の現状などについて説明した。
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