「FTF(Freescale Technology Forum) 2015」2回目のリポートでは、いよいよキーノートの内容をお届けする。同社の社長兼CEOのGregg Lowe氏が登壇し、IoT(モノのインターネット)に不可欠なデバイスであるセンサーの動向や、手のひらサイズのボードコンピュータについて語った。
前回で述べたように、FTFのオープニングセッション(キーノート講演)は会場ホテルから2ブロックほど離れた劇場(ACL:Austin City Limit)で開催される。23日の午前8時、劇場まで歩くためにホテルの正面玄関を出た。するとたくさんの三輪車が出迎えていた。人間が自転車を漕いで人間を運ぶ人力の三輪車である。この「FTF製人力三輪車」(といってもFTFの飾りがついているだけなのだが)を使って(自分を含めて)数多くの来場者が歩かずにキーノート講演会場までを移動できた。
目的の劇場(ACL)では2階に朝食が用意されているとともに、2階広間の野外コンサートが来場者をもてなしていた。いかにも「お祭りらしい」演出だ。
会場に着席すると、ほどなくキーノート講演が始まった。キーノート講演の講演者は、Freescaleの社長兼CEOのGregg Lowe氏である。
オープニングビデオに続いてFreescaleがどのような企業であるかをLowe氏が説明した。すなわち「シリコンとソフトウェアの企業(Silicon, and Software Company)」である。Freescaleはご存じのようにシリコン(半導体)ベンダーなのだが、ソフトウェアをシリコンと同等の位置に持ってきたところが興味深い。ビジネスが、もはやシリコンだけでは成立しないことの現れとも受け取れる。
Lowe氏はFreescaleの製品分野を順番に挙げながら、市場シェアで上位を占めている製品を紹介した。市場シェアが高いのは、下記のような製品である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.