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居眠り対策と追突回避にみるクルマの先進技術フリースケール開発者会議(FTF)レポート(4)(1/3 ページ)

「FTF 2015」の基調講演では、コネクテッドカーの話題が取り上げられた。先進の安全技術を搭載したクルマの姿をショートムービースタイルで上映するなど、なかなか面白い。その他、GM(General Motors)が開発中の追突回避システムや、「四肢が麻痺(まひ)していても運転可能な自動車」の開発プロジェクトも紹介された。

» 2015年07月06日 10時00分 公開
[福田昭EE Times Japan]

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運転中に居眠りしても事故を起こさない

 前回に続き、キーノート講演の概要をお伝えする。ここから話題は、「クルマ(Car)」に移った。クルマがネットにつながってコネクテッドカー(Connected Car)になることで、クルマは将来のIoT(Internet of Things)で最多数を占めると期待されている。

 プレゼンはこのようにIoTから始まったのだが、クルマに関する実際のプレゼンは、最先端の安全技術に関する内容が主体だった。初めに、先進の安全技術を積んだクルマの姿をショートムービーで見せた。シナリオは以下のようなものである。

 老夫婦が高級乗用車で出かける。夫がハンドルを握り、妻は助手席に。乗用車はハイウェイに入る。好天に恵まれた日。二人はいつしか眠りの国に入ってしまう。ここで乗用車の安全技術が働くことで、事故を防ぐ。乗用車は自動的に車線を維持し、走行し続ける(車線維持機能)。そして、大きな警告音が客室内に鳴り、二人が飛び起きる(居眠り検知機能と警告機能)。夫は慌ててハンドルを握り直す。そして二人は無事、子供夫婦と孫たちが待つ家に到着した。ここでムービーは終わる。

 ムービーの途中には、重要なメッセージがテキストで挿入されていた。メッセージは以下のようなものである。

  • 運転者の疲労によって発生する事故で毎年、7万1000名の高齢者が負傷している
  • 毎日、586名の高齢者が事故で負傷している
  • 米国の10代が死亡する原因の第1位は交通事故である

 これらのメッセージが入る前のシーンでは、運転者は起きている(手がハンドルを握っている)。そしてメッセージの後、運転者が眠ってしまうシーンが出てくる(ハンドルだけのシーン、そして夫婦が眠っているシーン)。この演出が上手い。感心した。

photophoto 左=ショートムービーのワンシーン。運転者の手がハンドルをしっかりと握っている / 右=ショートムービーのワンシーン。自動車は走行しているのに、ハンドルが握られていない。運転者とその妻が居眠りをしているシーンの、手前のシーン。いずれも2015年6月23日に撮影(クリックで拡大)
photophoto 左=ショートムービーのワンシーン。ハンドルが握られていないにもかかわらず、自動車は車線を維持している。道路が緩い左カーブであることが重要だ。車線維持機構が働かない場合は、自動車は道路の右側から外に飛び出してしまう / 右=ショートムービーのワンシーン。警告音が鳴り、運転者が驚いて起きたところ。いずれも2015年6月23日に撮影(クリックで拡大)
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