今回から始まるシリーズでは、SSDインタフェースの最新動向に焦点を当てて解説する。SSD関連のインタフェースは数多く存在するが、近年、採用が進んでいるのがPCIeだ。
前回まではイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」から、フラッシュメモリの最新動向に関する講演を3回にわたってご紹介した。今回からは、SSD(Solid State Drive)インタフェースの最新動向に関する講演の概要をご報告したい。講演者は、IntelでDirector of Technology InitiativeをつとめるJim Pappas氏。講演のタイトルは「Annual Update on Interfaces」である。
SSDに関連するインタフェース規格は、数多く存在する。ネットワーク階層の各層に相当する標準規格はもちろんのこと、フォームファクタの規格仕様がいくつもあり、ちょっとやそっとでは、覚えきれない。
SSDの代表的なインタフェースはこれまでSATAあるいはSASであり、いずれもHDDと互換性があった。クライアントSSDはSATAインタフェース、エンタープライズSSDはSASインタフェース、という使い分けが多かった。しかし最近はSSDの高速化により、SATAとSASがともにSSDの速度を制約するボトルネックとなる場合が増えてきた。
そこで採用され始めたのが、より高速なインタフェースであるPCIeだ。バージョン3.0のPCIeを4レーン使用すると、データ転送速度は最大4Gバイト/秒に達する。SATAおよびSASに比べると、4倍〜5倍の速度がある。
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