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» 2015年10月26日 15時45分 公開

アナログに続き、センサーでもリーダーになるMaxim Integrated CTO Tony Stratakos氏(2/3 ページ)

[竹本達哉,EE Times Japan]

長期ビジョンに基づく研究開発の推進

EETJ 市場環境が目まぐるしく変化する中で、5年の長期ビジョンを遂行することは、リスクになりませんか。

Stratakos氏 5年後、何が求められるか、何が重要かをつかむことは、とても大切だ。技術開発の責任者、CTOとして、先の先の将来を見ていく。

 ただし、“普遍的”“真理”といえるような要素は多くある。パワーマネジメント領域で言えば、「高効率」「小型」「高いコストパフォーマンス」「高品質」という要素は、時代や用途を問わず求められることだ。そうした普遍的な技術要求に応えるための、技術基盤を構築するための長期ビジョンであり、大きなリスクを抱えることはないと考えている。

 もっとも、技術基盤をベースに開発する製品に関しては、事業部(ビジネスユニット)レベルで、1〜2年程度の短期的なロードマップを作り、市場の変化に即応する体制の敷いている。

EETJ 現在、長期ビジョンに基づき、着手している技術基盤開発のテーマ数はいくつぐらいあるのですか。

Stratakos氏 現状の数は、10件以上あるだろう。パワーマネジメントで数種、アナログ信号処理系やRF、センサー系などだ。

 技術基盤は、どんな用途にも応用できる普遍的なものであるべきだろう。できるだけ応用範囲の広い技術基盤にして、開発テーマ数を減らし、リソースを集中させ、より革新的な技術基盤を開発していくことが理想だと考えている。

カギは電源とセンサー

EETJ 今後のビジネスを成功させていくために、特に重要な技術基盤はどういったものだと考えていますか。

Tony Stratakos氏

Stratakos氏 Maximにとって主力領域の1つであるパワーマネジメント関連の技術基盤は、重要性は変わらない。そして、今後、特に重要になってくるのが、センサー技術だ。小型センサーは、Maximのみならず、業界にとっても、重要な技術になると位置付けている。

EETJ Maximとして、センサー自体の開発を進めていくのですか。

Stratakos氏 既に当社は、オプティカルセンサーのための技術基盤を構築し、いくつかの製品を投入している。既に血中酸素計や脈拍計として、スマートフォンに採用されてもいる。

 オプティカルセンサーは、加速度/ジャイロといったモーションセンサーと対を成すような多くの用途を持つセンサーだ。ジェスチャー認識や脈拍測定、ガス/雰囲気センサーなどであり、ヘルスケア/フィットネス分野から、農業や食品、バイオ分野などたくさんの応用アプリケーションがある。いずれも、低コスト、低消費電力、そして小型サイズというニーズは共通するだろう。Maximは、MEMS技術を駆使し、そうしたニーズに応えていく。

センサーでも「リーダーに」

EETJ アナログ半導体メーカーであるMaximにとってセンサー分野は新たな領域となりますが、センサー分野でもリーダーとなるための勝算はありますか。

Stratakos氏 もちろん、ある。半導体同様、センサー分野でもいろいろな用途に転用できる技術基盤/プラットフォームを構築し、1つのプラットフォームでの出荷数量を多く確保することで、競争力を高める方針だ。

 先ほどもお話した通り、オプティカルセンサーの技術基盤をベースにした製品は、スマホ向けに採用され、数億個の出荷実績があり、オプティカルセンサー分野では既に先行している。今後、スマホ以外の用途に向けた製品展開やオプティカル以外のセンサー分野での技術基盤構築を進めていくつもりだ。

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