u-bloxは1997年に設立以降、測位技術を中心に展開し、世界に23カ所の拠点と5000社以上の顧客数を持つ(2015年12月2日時点)。2009年からセルラー通信技術、2014年からは無線通信技術を手掛け、産業機器や自動車市場を中心に製品を展開している。2015年上半期の売り上げは、自動車向け通信/測位用半導体の需要増加や、モバイル端末の急速な普及により、前年同期比33.1%増を記録した。
同社の特徴は、測位技術とセルラー通信技術において、ICとモジュールを両方提供できる点にある。また、チップとソフトウェアのデザインを自社で行うことで、高い品質を保証しているという。小規模企業をビジネスの焦点としており、2015年第1四半期における大企業との取引が総売り上げの9%未満であることも特徴的だ。
Thomas氏は、「自動車市場では、当社は業界と密に連携をとり、市場がどのような製品を求めているかを把握して開発を行っている。実際に販売しているのは、ティア1サプライヤだが、OEMからも学んでいるため、業界の中でも特別な役割を担っているといえるだろう。ここまで関係性を密にすることができたのは、私たちが求められている製品のレベルに対して約束を守ってきたからだと考えている」とした。
u-bloxはIoT市場について、B2B(Business-to-Business)アプリから取得するデータの価値はFacebookやTwitterから得られるデータの価値に勝るとしている。同社は、これを「The Business Critical Internet」(ビジネスに不可欠なインターネット)と呼ぶ。「IoTを必要とする大きな市場に当社の中核技術を展開することで、売り上げを現在の約2億7000万米ドルから5億米ドルへ、できるだけ早く引き上げたい」(Thomas氏)と語った。
ルネサス 自動運転車の頭脳となる次世代SoC発表
IoTを原動力に復活狙う日本半導体産業――SEMICON Japan2015
シリコンラボ初代CMOが語る“IoT時代の戦略”
スマホからIoTへ舵を切るMediaTekの次の戦略Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング