Maxim Integratedにとって、Samsung Electronics(Doluca氏は単に「われわれの最大顧客」としか述べなかった)とのビジネスは、ここ数年間でだいぶ増加したようだ。Maxim Integratedによると、同社が最も重視しているのは“(顧客の)多様化”だという。このことは、同社が数少ない大口顧客への依存を減らそうと試みる方針であることを示唆している。
Maximは現在、研究開発費はできるだけ抑えつつ、業界をリードできるような製品を開発することに取り組んでいるという。Doluca氏によれば、それには設計プロセスの効率化が目下の課題になるとしている。また、“コアテクノロジー”の製品を拡張するとも言及した。これは恐らく、レガシー製品を改良して新たに市場に投入することを示唆しているのだろう。Maximに8億米ドルの利益をもたらしているコアテクノロジー製品は、より低い開発費と長い製品寿命によって、マージンの管理において重要な役割を果たす可能性がある。粗利益の目標は70%だとしている。
Maximは、費用効率プログラムの一環として、十分に活用されていない製造施設を売却する計画だ。2015年秋には、米国カリフォルニア州サンノゼにある製造施設をAppleに売却した*)。Doluca氏は、Appleが同工場で何に使用するのかについて臆測を述べることを拒んだが、面積が7万5000平方フィート(約6500m2)に及ぶ工場内には、半導体製造施設は置かれていないと述べた。
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製造については、Maximは300mmウエハーへの移行を進める方針だ。アナログICの製造装置では、300mmウエハーを使用するものは、そのほとんどが中古品だという。こうした中古品を使うことは、利益率の維持や向上に貢献するとした。
また、新世代のパワーマネジメントICでは、90nmのCMOSプロセスを使用するとも説明した。これは、世界でもかなり早い方になるだろう。アナログICは、デジタルICとは異なり、微細化による恩恵を受けにくい。カスタムのパワーマネジメントICは、0.18μm/0.13μmのプロセスが使われていることが多い。
【翻訳:青山麻由子、田中留美、編集:EE Times Japan】
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