セイコーエプソンは、プラグラマブル水晶発振器の新シリーズを発表した。従来品のプログラマブル性を残しつつ、動作温度範囲を最大105℃まで拡大。消費電流も大幅に削減している。
セイコーエプソンは2016年3月16日、プラグラマブル水晶発振器の新シリーズである「SG-8101」、スペクトラム拡散機能を持つ「SG-9101」を発表した。同社独自の微細加工技術である「QMEMS」と、温度補償水晶発振器(TCXO)の周波数調整ノウハウを組み合わせたことで開発できたとする。これにより、両製品は、周波数などを容易に設定できるプログラマブル性を残しつつ、動作温度範囲を最大105℃まで拡大している。
また、SG-8101は、従来品と比較して周波数許容偏差を3分の1以下と高精度化し、消費電流を50%削減。SG-9101は消費電流を75%削減し、出力周波数の変調プロファイル/周期の書き込みをプログラミングツール「SG-Writer II」で可能にしたという。SG-Writer IIは、無償のアップデートで、SG-8101とSG-9101両方をサポートする。
両製品の出力周波数は0.67〜170MHzで、動作電源電圧は1.62〜3.63Vである。動作温度範囲は、最大105℃まで対応する。消費電流は、SG-8101が出力周波数20MHz、電源電圧3.3V時で2.9mA(typ)/3.4mA(Max)、同170MHz、同3.3V時で6.7mA(typ)/7.6mA(Max)となっている。
SG-9101が、出力周波数20MHz、電源電圧3.3V時で3.1mA(typ)/3.6mA(Max)、同170MHz、同3.3V時で7.0mA(typ)/7.8mA(Max)。スタンバイ時の電流は両製品ともに、電源電圧1.8V時で0.3μA(typ)/0.8μA(Max)である。
サイズは、実装面積削減に貢献する小型の2.5×2.0×0.7mmに加えて、顧客からの要望が多い3.2×2.5×1.05mm、5.0×3.2×1.1mm、7.0×5.0×1.3mmのパッケージ品を展開。いずれも、量産開始は2016年6月を予定しているとした。
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