STマイクロエレクトロニクスは、「ワイヤレスジャパン 2016」で、Bluetooth Low Energy(BLE)を用いた双方向音声通信のデモ展示を行った。
STマイクロエレクトロニクスは、「ワイヤレスジャパン 2016」(2016年5月25〜27日、東京ビッグサイト)で、Bluetooth Low Energy(BLE)を用いた双方向音声通信「BlueVoice」のデモ展示を行った。
デモに用いたハードウェアは、ARM Cortex-M4コア搭載マイコン「STM32F446RE」ボード、BLEネットワークプロセッサ「BlueNRG」搭載の無線モジュール及びMEMSマイク搭載ボードからなるモジュールである。それと出力用のスピーカーで構成。これを2セット用意した。
これまでもADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation、適応的差分パルス符号変調)方式を用い、マイクで入力した音声をBLEで通信するデモを行ってきたが、片方向しか対応できなかった。今回は、ロイヤリティフリーの非可逆音声圧縮フォーマット「Opus(オーパス)」を用いた。ビットレートは可変で、MP3などに比べて遅延も極めて小さいという。
音声の通信は、機器のマスター側とスレーブ側で接続時に行われる「ノーティフィケーション(通知)」という仕組みを使って、圧縮された音声データを10ミリ秒ごとに送信する。これによって、BLEでの双方向音声通信を可能としたという。
用途としては、これまでBluetoothクラシックで対応してきたヘッドセットを始め、電話会議やドアホン、音声操作のリモコンなど、低消費電力というBLEの強みを生かせる分野に提案していく。
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