新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2030年を見据えて高度IoT社会を支える基盤技術の開発に乗り出す。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2016年7月、IoT(モノのインターネット)を推進するための横断技術開発プロジェクトを立ち上げると発表した。2030年を見据えて、高度IoT社会を支える基盤技術を開発していく。
社会のさまざまな場面から生まれる大量のデータを収集、分析し、解析したデータをあらゆる場面で有効活用し、新たな価値を生み出していくためには、さらなる技術革新とシステム全体の最適化が必要になるという。
そこでNEDOは、革新的かつ横断的な基盤技術の開発に乗り出すこととした。データの収集や蓄積、解析のために必要となる基盤、実装技術あるいは安全にシステムを運用するためのセキュリティ技術などについて研究開発を行う。さらに、システムユーザーと連携しながら、新技術の社会実装に取り組む。
今回の研究プロジェクトは、革新的基盤技術の開発で11件、先導調査研究で1件、合計で12件の委託研究が行われる予定である。
研究プロジェクトの中から、いくつかの研究案件についてその概要を紹介する。NMEMS技術研究機構と東京電力は、「超高効率データ抽出機能を有する学習型スマートセンシングシステムの研究開発」を受託研究する予定となっている。工場設備などの稼働状況や生産品質の把握を目的としたシステムである。「スマートセンサーモジュール」「連続的に高出力可能な自立電源」「スマートセンシングフロントエンド回路」などを開発することで、コンセントレーターから動的センシング制御可能な無給電センサー端末を実現していく。さらに、学習型スマートセンシングシステムの基盤開発と実証を行う計画となっている。
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