Wi-Fi Allianceと無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)は共同で、Wi-Fiの今後を議論するイベント「2016 Tokyo Wi-Fi Summit」を2016年7月27日に東京都内で開催した。Wi-Bizの会長は、IoT(モノのインターネット)向けネットワークでは、Wi-Fi HaLow(IEEE 802.11ah)と、SigfoxやLoRaといったLPWA(Low Power Wide Area)が「完全に競合する可能性があり、使い方をきちんと議論する必要がある」との見解を示した。
現在の主要なWi-Fi規格は、スマートフォンなどでの通信向けのIEEE 802.11ac(2.4GHz/5GHz帯)の他、4Kや8Kの映像など大容量のデータを高速で伝送できる60GHz帯近距離無線通信向けの「WiGig(IEEE 802.11ad)」、さらに、サブギガヘルツ帯を使い、低消費電力で長距離通信を行うIoT(モノのインターネット)向けの新規格「HaLow:ヘイロー(IEEE 802.11ah)」がある。
同イベントに登壇した、Wi-Bizの会長である小林忠男氏は、用途によって明確に住み分けが図られている上記3つの規格に触れ、「Wi-Fi Allianceは、世の中の需要と動向を見ながら無線システムの開発をしている」と述べる。「Wi-Fiの進化によって、パブリックな空間でもプライベートな空間でも、よりWi-Fiを使いやすくなるだろう」(同氏)
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