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» 2016年07月29日 09時30分 公開

LPWAとWi-Fi HaLow、完全に競合する可能性もIoT向け通信ネットワークの台頭で(2/3 ページ)

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

LPWAとは完全な競合関係か

無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)の会長を務める小林忠男氏

 「ただし、いろいろと課題もある」と小林氏は続ける。その1つが802.11ahだ。IoT向けのネットワークでは、SigFoxやLoRaなどのLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークが拡大している。3GPPでは、NB(Narrow Band)-IoTなどセルラーIoTの標準化が最終段階に入っている。小林氏は「802.11acが、セルラーネットワークのオフロードなど、LTEとうまい具合に補完関係にあるのに対し、SigFoxやLoRa、NB-IoTは、802.11ahと完全な競合関係になってしまう可能性がある」と述べる。

LTE-UやMulteFireへの懸念

 さらにもう1つの課題として、4Gベースの無線通信を5GHz帯で使用する「LTE-U(LTE Unlicensed)」「LAA(License Assisted Access)」「MulteFire」の存在がある。これらは全て、4G並みの性能のネットワークを免許不要の5GHz帯で実現しようというものだ。

 Wi-Fi通信には2.4GHz帯と5GHz帯が使われているが、Wi-Fi Allianceは2.4GHz帯が混雑していることから5GHz帯への移行を進めている。小林氏は「5GHz帯は空いているといわれているが、都心部ではどんどん周波数が使われて足りなくなりつつある。そういった状況の中で、4Gベースのネットワークも使われることになれば、果たしてWi-Fiが健全な発展を遂げていけるのだろうかという懸念が生じる。この点は今後、しっかりとした議論が必要なところだ」と強調した。

補完関係にある802.11acとLTEに比べ、802.11ahとLPWAは完全な競合になる可能性があると、小林氏は述べる(クリックで拡大)

 「IoT時代には、キャリアが構築する高品質なIoTネットワークと、公共の場や企業、家庭で、Wi-Fiによって構築されるパブリックおよびプライベートなIoTネットワークの両方が必要になる。SigfoxやNB-IoT、HaLowなど、どれが勝つのか、という視点ではなく、何をどこで使っていくかという視点で検討することが重要だ」(小林氏)

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