アルティマは、「産業オープンネット展2016」で、アルテラ製FPGAを用いた産業用イーサネットソリューションを紹介した。FPGAの特徴でもある設計の柔軟性が強みとなる。
アルティマは、「産業オープンネット展2016」(2016年7月27日、東京・大田区産業プラザ)で、アルテラ製FPGAを用いた産業用イーサネットソリューションを紹介した。また、CC-Link IE Field IPコアやフィールドバスIPコアを内蔵したFPGAによる通信デモも行った。
FPGAは、システム設計の途中で機能拡張や通信プロトコルの変更などが生じても、柔軟に対応することができる特長を持つ。産業用イーサネットの用途においても、1個のFPGAで複数のプロトコル規格に対応することができる。モーター制御用の機能ブロックやユーザー固有のロジック回路を1つのチップに集積することも可能である。
展示ブースでは、アルテラ製FPGAである「Cyclone IV」や「Cyclone V SoC」などとセキュリティチップ(セキュリティCPLD)を組み合わせたソリューションを紹介した。セキュリティCPLDによって、プロトコルライセンスを簡素化することができるという。具体的には、プロトコルベンダーとのライセンス交渉やプロトコルベンダーへのライセンス料金前払いが不要になる。また、単位当たりのロイヤリティー報告も必要がない。
このため、セキュリティCPLDを購入し、MAC IPを再構成するだけで、例えばPROFINET RT/IRT、Ethernet POWERLINK、ModBus/TCP、Ethernet/IP、Profibus DP、EtherCATなどのプロトコルを利用することが可能となる。
また、アルテラは機能安全基本規格「IEC 61508」に沿ったセーフティインテグリティレベル(SIL)3の認証を取得している。TUV認証済みのFPGAや開発ツール、IP製品などを含むパッケージを活用することで、機能安全に関する認証プロセスの簡素化や迅速な対応を可能とした。
この他、デモ機による実演も行った。その1つがCC-Link IE Field IPコアを内蔵したFPGAによる通信デモである。
FPGAには、三菱電機製CP220専用通信LSIに相当する機能とユーザーロジックを集積することができる。既存のCP220からソフトウェアを移植することも容易だという。もちろんFPGAには、CC-Link IE Field以外の産業用イーサネットプロトコルを実装することも可能である。
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