ルネサス エレクトロニクスは、ギガビットPHYを内蔵した産業用イーサネット通信LSI「R-IN32M4-CL2」を開発した。CC-Link IE Fieldプロトコルに対応したフィールドネットワークシステム用途に向ける。
ルネサス エレクトロニクスは2015年6月、ギガビットPHYを内蔵した産業用イーサネット通信LSI「R-IN32M4-CL2」を開発したと発表した。CC-Link IE Fieldプロトコルに対応した高速/大容量フィールドネットワークシステム用途に向ける。
R-IN32M4-CL2は、産業イーサネットにおけるギガビット通信を可能とするCC-Link IE Fieldプロトコルに対応するため、ギガビットPHYを内蔵した。これにより、PHY周辺の高周波アナログ回路の設計が従来に比べて容易となり、設計期間の短縮や実装する基板面積の節減が可能となる。
CPUコアにはARM Cortex-M4を採用した。このコアには浮動小数点演算ユニット(FPU)を内蔵している。また、8チャネルの10ビット対応A-Dコンバータ、16チャネル対応の16ビットタイマなども搭載している。このため、ファクトリオートメーションやプロセスオートメーションなどの用途において、大量のプロセスデータ処理やアナログデータ処理を高速に実行することができる。
R-IN32M4-CL2は、パッケージの外形寸法が23×23mmで、端子数は484端子である。動作温度範囲は−40〜85℃となっている。サンプル出荷は2015年10月より行い、量産出荷は2016年3月の予定だ。
ルネサスは今後、「R-INコンソーシアム」のパートナ各社と連携しながら、R-IN32M4-CL2をプラットフォームとしたソリューションを提供していく計画である。
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