三菱電機は、ディープラーニングを自動設計できるアルゴリズムを開発した。人工知能(AI)の専門知識がなくてもディープラーニングの設計を短期間で行え、AIの導入コストを低減することが可能となる。
三菱電機は2016年10月、ディープラーニングを自動設計できるアルゴリズムを開発したと発表した。人工知能(AI)の専門知識がなくてもディープラーニングの設計を短期間で行え、AIの導入コストも低減することが可能になるという。
新たに開発した「ディープラーニングの自動設計アルゴリズム」は、脳の視覚野をベースに考案された画像処理アルゴリズム「ネオコグニトロン」に基づいているという。学習データの中から、最も特徴的なデータのみを重複することなく抽出する。そして、ディープラーニングのネットワーク構造や初期パラメーターなどを自動設計する。これにより、機器の使用環境/目的に応じて高度な推論処理を実行することを可能とした。
これまでのAI設計は、現場にいる機器の専門家が、ディープラーニングに関する知識が豊富な別の専門家に設計を依頼し、開発完了したディープラーニングを機器に実装していた。このため、設計時間は数日〜数週間かかることもあった。開発した自動設計アルゴリズムを用いると、AI専門家による設計作業を自動化することができる。これによって、開発時間をわずか数分〜数時間に短縮することが可能になるという。
今回の研究成果は、国際会議「ICONIP(International Conference on Neural Information Processing)2016」(2016年10月16〜21日、京都大学)で、その詳細を発表する。
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