専門知識がなくても大丈夫、AI設計を自動化 : ディープラーニングの自動設計アルゴリズム
三菱電機は、ディープラーニングを自動設計できるアルゴリズムを開発した。人工知能(AI)の専門知識がなくてもディープラーニングの設計を短期間で行え、AIの導入コストを低減することが可能となる。
三菱電機は2016年10月、ディープラーニングを自動設計できるアルゴリズムを開発したと発表した。人工知能(AI)の専門知識がなくてもディープラーニングの設計を短期間で行え、AIの導入コストも低減することが可能になるという。
新たに開発した「ディープラーニングの自動設計アルゴリズム」は、脳の視覚野をベースに考案された画像処理アルゴリズム「ネオコグニトロン」に基づいているという。学習データの中から、最も特徴的なデータのみを重複することなく抽出する。そして、ディープラーニングのネットワーク構造や初期パラメーターなどを自動設計する。これにより、機器の使用環境/目的に応じて高度な推論処理を実行することを可能とした。
AI設計における従来手法(左)と、三菱電機が開発した手法(右)の比較 (クリックで拡大) 出典:三菱電機
これまでのAI設計は、現場にいる機器の専門家が、ディープラーニングに関する知識が豊富な別の専門家に設計を依頼し、開発完了したディープラーニングを機器に実装していた。このため、設計時間は数日〜数週間かかることもあった。開発した自動設計アルゴリズムを用いると、AI専門家による設計作業を自動化することができる。これによって、開発時間をわずか数分〜数時間に短縮することが可能になるという。
今回の研究成果は、国際会議「ICONIP(International Conference on Neural Information Processing)2016」(2016年10月16〜21日、京都大学)で、その詳細を発表する。
三菱電機、SiC-MOSFET搭載の新型IPM
三菱電機は、インバーター駆動用パワー半導体モジュールの新製品として、新開発のSiC(炭化ケイ素)-MOSFETを搭載したインバーター駆動用パワー半導体モジュール「超小型フルSiC DIPIPM」(PSF15S92F6)を発売した。
中国ではEVと家電向けパワエレを強化、三菱電機
三菱電機の中国法人は、中国 上海で開催されているパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Asia 2016」(2016年6月28〜30日)に出展し、鉄道車両や産業用途、電気自動車(EV)向けのIPM(Intelligent Power Module)やIGBTなどを展示した。
80%の精度で混雑状況を予測、三菱電機が開発
三菱電機は、最寄り駅からイベント会場などへ向かう経路の混雑状況を高い精度で予測する「リアルタイム混雑予測技術」を、東京大学西成研究室と共同で開発した。
演算量は従来の10分の1、コンパクトな人工知能
三菱電機は、車載機器や産業ロボットなどに搭載できる「コンパクトな人工知能」を開発した。演算量を従来の10分の1に削減しても、従来と同等の推論結果が得られる機械学習アルゴリズムを開発したことで実現した。
未来社会に貢献、三菱電機が研究成果披露
三菱電機は、研究開発成果披露会で、24件の成果を紹介した。同社は、「研究開発の成果は成長戦略を推進していくための要」と位置付ける。
フルSiCパワーモジュール、三菱電機が拡充
三菱電機は、「テクノフロンティア 2016」で、SiC(炭化ケイ素)パワーモジュール製品について、主な用途別に最新のフルSiC IPM(Intelligent Power Module)/PFC(Power Factor Module)などを紹介した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.