SCREENセミコンダクターソリューションズは、「SEMICON Japan 2016」で、「微細化」と「IoT」という、半導体市場における2つの大きなトレンドに対応した製造装置をパネル展示した。
SCREENセミコンダクターソリューションズは、「SEMICON Japan 2016」(2016年12月14〜16日/東京ビッグサイト)において、「微細化」と「IoT」という、半導体市場における2つの大きなトレンドに対応した製造装置をパネル展示した。
先端半導体製造向けの枚葉式洗浄装置「SU-3300」は、「世界最高レベルの生産性」を実現したといい、チャンバー内の洗浄度を高める独自のクリーン化技術などを採用している。具体的には、チャンバーを4段積み6タワー構造とすることで、最大24台のチャンバーを搭載することが可能となった。同社従来製品と比べて生産性は約2倍となる。これは、バッチ式洗浄装置に迫る処理能力だという。
チャンバー内の洗浄度を高めるクリーン化技術「APAC」も改善。チャンバー内の気流を高い精度で制御する新技術などを追加し「APAC2」として搭載した。ウエハー上の気液界面の制御を、高い精度で迅速に処理する新たな乾燥技術「Nanodry 7」は、高アスペクト比の微細パターンが倒壊することを抑えられるという。この他、薬液の温度や流量、吐出位置を高い精度で制御する「Nano control nozzle」技術を搭載した。従来ノズルを用いた場合に比べて、薬液使用量を約半分に削減することが可能となる。
UVレーザーアニール装置「LT-3100」も注目を集めた製品の1つだ。ウエハー表面をサブマイクロ秒単位で熱処理することができる。また、ワンショットで特定エリアのみを熱処理できるなど、デバイスの要件に合わせてさまざまなビームの形状やサイズに調整することで、均一な熱処理を行うことができる。さらに、メルトアニールによってドーパントが活性化され、欠陥のない低抵抗層を実現できるという。
LT-3100については、フランス電子情報技術研究所(Leti)の研究拠点に導入され、新たなデバイス開発に活用することを発表するなど、両社は協力関係を強めている。
IoT分野に向けては、200mm以下のウエハーを用いた製造ライン向けの「Frontierプロジェクト」製品を展開する。パワーデバイスやCMOSセンサー、MEMSセンサー、SAWデバイスなどの量産に向けた製造装置である。SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)を用いた次世代のパワー半導体にも対応する。
Frontierプロジェクト製品としては、枚葉式洗浄装置「SU-2000」や、スピンスクライバー「SS-80EX」、コンパクトウェットステーション「CW-1500」、スプレーコーター「SC-80EX」、パターン付きウエハー外観検査装置「ZI-2000」、半導体後工程用直接描画装置「DW-3000」などを用意している。いずれも、先端製造装置で培った技術を継承しながら、高いコストパフォーマンスを実現している。
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