5G関連の取り組みに熱心なのは政府だけではない。中国の通信事業者とパートナーも、5G技術の検証および応用する取り組みに積極的に参加している。
中国の3大通信事業者は、プレ5Gネットワークの開発および検証作業を積極的に推進する計画を進めている。例えば、China Unicom(中国聯合通信)は、5Gエンドツーエンド・ネットワーク・アーキテクチャの主要技術のレイアウトを完成させ、「5G Open Lab」建設の完了を計画している。China Telecom(中国電信)は、2025年のネットワーク再構築を目指して、関連調査と実証実験を実施する予定である。
China Mobile(中国移動通信)は、5G技術を応用する取り組みを進める中で、さまざまなパートナーと積極的に協力してきた。同社は、関連する5G技術を開発および検証し、IoT(モノのインターネット)、モバイル医療や自動車などの分野で5G技術の応用テストを行うために、青島に5G共同イノベーションセンターを設立することを2016年に発表している。また、クラウドRANの開発と標準化を促進するために、11月に開催された「Workshop of Wireless Cloud Networks C-RAN」で、マルチベンダーと覚書(MOU)に署名した。
さらに、China Mobileは「2016 Shanghai Car Racing Competition」で5G技術を応用した。この大会では、超高密度異種ネットワーク(HetNet)とMEC(モバイル・エッジ・コンピューティング)やEVO(エッジ・ビデオ・オーケストレーション)といった高度な5G技術が使用され、多方向ライブブロードキャストが実現された。これは、通信業界において、高度な5G技術を初めて商用的に応用した例である。この他、China Mobileとベル研究所(中国拠点)および中国移動通信研究院は、複数のシナリオに対するMECの応用について、共同で研究や検証、デモの実施を進めている。
5Gの加入契約数、2022年には5億5000万件に
Qualcommが5Gシステムのプロトタイプを発表
中身が大変身した「iPhone 7」とその背景
アジアの聯発科技が世界のMediaTekに化けるまで
投資ファンドによるLattice買収に暗雲(前編)
中国のメモリ市場、2017年はどう動くのか(前編)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング