IC Insightsは2017年6月27日(米国時間)、CMOSイメージセンサーの世界売上高が2016〜2021年まで連続で過去最高記録を更新し続けるとの予測を発表した。それによると、CMOSイメージセンサーの世界売上高は2017年に前年比9%増の115億米ドルとなる見込み。さらに、年平均成長率(CAGR)8.7%(2016〜2021年)で拡大し続け、2021年には159億米ドルに達する見通しだ。
CMOSイメージセンサー供給者の間では、ToF(Time Of Flight)技術や他の技術(3D画像処理や距離測定技術など)を使う新しい3Dセンシングのために競争が加熱している。CMOS技術は今や、ToF機能を小型チップモジュールや潜在的には単一ダイに統合できるまでに進歩した。ソニー、Samsung Electronics、OmniVision、ON Semiconductor、STMicroelectronicsなどは既に、3Dイメージセンサーの開発と展開を手掛けている。
IC Insightsによると、CMOSイメージセンサー市場の中で最も速く成長する市場は車載システム向けだ。CAGR48%の成長率で2021年には23億米ドルに達し、CMOSイメージセンサー市場全体の14%を占めるという。対して、携帯電話機のカメラ向けCMOSイメージセンサーはCAGR2%しか成長せず、2021年には76億米ドルとなる見通し。それに伴い、携帯電話機のカメラ向けCMOSイメージセンサーの市場規模は2016年には67%(売上高は70億ドル)だったが、2021年には約47%に縮小する見通しだという。
関連記事
2017年1〜3月期半導体メーカー売上高ランキング
IC insightsが2017年1〜3月期の半導体メーカー売上高ランキングを発表した。2016年通期のランキングと比べた場合、Infineon Technologiesのトップ10入りの他、SK hynixとMicron Technologyの順位が2つ上がったことが目新しい変化となる。
2017年の半導体設備投資費、上位11社は10億ドル超
IC Insightsの予測によると、2017年における半導体企業の設備投資額は732億米ドルで、上位11社はそれぞれ10億米ドルを超える投資を行うという。中でもIntel、GLOBALFOUNDRIES、STMicroelectronicsの増額率は、それぞれ前年比で25%増、33%増、73%増と、大幅な増額を見込んでいる。