ジャパンディスプレイ(JDI)は、石川工場(石川県川北町)で車載用低温ポリシリコン(LTPS)液晶ディスプレイの量産出荷を始めた。
ジャパンディスプレイ(JDI)は2017年8月、石川工場(石川県川北町)で車載用低温ポリシリコン(LTPS)液晶ディスプレイの量産出荷を始めたと発表した。
同社のLTPS液晶ディスプレイは、精細度や輝度が高いという特長に加えて、インセルタッチパネルに適した製品である。このため、車載用ディスプレイとして視認性や操作性に優れたマンマシンインタフェースを実現することができる。
また、狭額縁化が可能なことから、電子ミラーなどにも適しているという。さらに、形状設計の自由度も高く、運転席周辺のデザインに合わせて、ディスプレイを曲げたり異形にしたりすることが可能である。
自動車メーカーは、コネクテッドカーや先進運転支援システム(ADAS)を実現するための研究開発に注力している。ディスプレイ装置も、より高度なマンマシンインタフェースを実現するための重要な技術の1つとなっている。
調査会社などによれば、車載用ディスプレイ市場は、1台当たりの搭載数量が増加することなどもあり、今後も年率約10%の成長率が見込まれているという。こうした中で同社は、石川工場において車載用LTPS液晶ディスプレイの量産出荷を始めた。
JDIは、これとは別に同社最大の車載用液晶ディスプレイ生産拠点である鳥取工場における液晶パネルの生産能力拡充(2017年11月予定)と、液晶モジュールの試作、開発を目的とした自動組み立てラインの設置(2018年4月稼働予定)を決めたと、2017年3月に発表している。こうした一連の投資を行うことで同社は、車載用ディスプレイ事業で売上高および、市場シェアの拡大を狙う。
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