なお、交通案内サイネージは、電車の乗り換え案内サービスなどを提供するジョルダンと協業して開発された。そのため、時刻表に変更があった時でも、最新のバージョンにアップデートできるという。
LinkRayを使った案内は、京急線の切符売り場や、レストランの案内板にも採用されている。スマートフォンをかざせば、経路案内や、目当てのレストラン、ショップへの案内図が表示される。
NTTは、同様に、スマートフォンをかざして経路を表示する技術「かざして案内」を、空港内の案内看板に応用した。専用アプリはなく、Webブラウザだけで動作する。専用サイトにアクセスするとスマートフォンのカメラが起動するので、案内看板の写真を撮ると、画像認識技術によってその看板の内容を識別し、案内経路をスマートフォン画面に表示する。
「かざして案内」には、NTTが開発した画像認識技術「アングルフリー物体検索技術」を活用している。空港などの混雑する施設では、案内看板を必ずしも真正面からスマートフォンでかざすことができない場合もあるが、アングルフリー物体検索技術は、斜め方向からでも高精度に認識できることが特長だ。NTTの説明員によれば、正面から左右に60度近くずれても画像を正しく認識できるという。そのため、一般的な画像認識技術では、ある物体を認識するために、さまざまな角度から撮影した約100枚の画像がデータベースとして必要になるが、同技術を使うと、「正面」「右から」「左から」撮影した3枚だけでよい。「専用アプリが不要で、Webブラウザだけで動作するのも特長だ。開発の手間が省けるし、ユーザーもアプリをダウンロードする必要がない」(NTTの説明員)
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