IDCが、2017年第2四半期(4〜6月)のスマートフォン世界出荷台数のランキングを発表した。前年同期に比べスマートフォン市場はわずかに縮小したものの、上位5社はいずれも成長を遂げた。
米国の調査会社であるIDCは2017年8月2日(米国時間)、2017年第2四半期(4〜6月)におけるスマートフォンの世界出荷台数が3億4160万台と発表した。前年同期比で1.3%減、前四半期では0.8%減となっている。
順位 | メーカー名 | 2016年4〜6月 出荷台数 |
2016年4〜6月 市場シェア |
2017年4〜6月 出荷台数 |
2017年4〜6月 市場シェア |
前年同期比 増減 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | Samsung | 7860万台 | 22.7% | 7980万台 | 23.3% | 1.4% |
2 | Apple | 4040万台 | 11.7% | 4100万台 | 12.0% | 1.5% |
3 | Huawei | 3220万台 | 9.3% | 3850万台 | 11.3% | 19.6% |
4 | OPPO | 2270万台 | 6.6% | 2780万台 | 8.1% | 22.4% |
5 | Xiaomi | 1330万台 | 3.9% | 2120万台 | 6.2% | 58.9% |
その他 | 1億5880万台 | 45.9% | 1億3340万台 | 39.0% | ▼16.0% | |
合計 | 3億4610万台 | 100.0% | 3億4160万台 | 100.0% | ▼1.3% | |
出典:IDC |
上記の表からも分かる通り、2017年第2四半期におけるスマートフォン市場はやや縮小ぎみだったが、出荷台数ランキングの上位5社は、いずれも成長している。2016年第2四半期に比べて、Samsung ElectronicsとAppleの成長は、ほぼ横ばいだったが、残り3社のHuawei、OPPO、Xiaomiの中国勢は、いずれも大幅に成長した。
「Galaxy Note 7」ではバッテリーの発火事故で大きなダメージを受けたSamsungだったが、最新のフラグシップである「Galaxy S8」「Galaxy S8+」で、このダメージを覆した。IDCは、「18:9のアスペクト比の画面を導入したGalaxy S8が、重要な役割を果たした」と分析している。IDCによれば、エッジスクリーンに対するユーザーの評価も良く、2018年以降は、他のメーカーも同じようなデザインの機種を投入するだろうとみている。
Appleは、4100万台を出荷し、2016年第2四半期の4040万台に比べて1.5%の成長となった。IDCは「ハイエンドスマートフォン市場において『iPhone』のブランド力は相変わらず強い」と分析している。
Huaweiは、中国の他、欧州でも出荷数が増えたことで、前年同期比19.6%増と大幅に成長した。フラグシップの「HUAWEI P10」「HUAWEI Mate 9」を含め、ミッドレンジとハイエンド機種で健闘しているが、IDCは、さらに成長するには米国での普及が必要だとしている。OPPOは、前年同期比で22.4%成長した。特に東南アジアでシェアを伸ばしていて、2017年第2四半期の間に、インドでサービスセンターを増やし、タイでも店舗を増やした。5位にランクインしたXiaomiは、前年同期比で58.9%の成長を遂げた。OPPO同様、インド市場での勢力拡大に積極的になっている。
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