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CO2や曇りセンサー、CMOS+MEMSの技術で実現測定精度と応答性が強み

センシリオンは、「オートモーティブ ワールド 2018」で、車両の窓ガラスに生じる曇りを検知するセンサーモジュールやCO2センサーモジュールなどを紹介した。

» 2018年01月25日 09時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

センサーと信号処理回路をワンチップに集積

 センシリオンは、「オートモーティブ ワールド 2018」(2018年1月17〜19日、東京ビッグサイト)で、車両の窓ガラスに生じる曇りを検知するセンサーモジュールやCO2センサーモジュール、PM2.5センサー技術などを紹介した。

 同社は、CMOSプロセスとMEMSの技術を融合し、センサーと信号処理回路をワンチップに集積することができる「CMOSens」技術をベースに、さまざまな特性を持つ温湿度センサーなどを開発、供給している。温度は半導体のバンドギャップ方式で、湿度は静電容量式でそれぞれ検出する。「測定精度が高く、応答性に優れている」(説明員)のが同社製品の特長だという。

 ブースに展示した窓ガラスの曇りを検知するセンサーモジュール「SAF1-LW」は、温湿度センサー「SHT3xA」で車両のフロントガラス内側表面の相対湿度とガラス表面温度を測定する。モジュールは、マイコンや車載ネットワーク「LIN(Local Interconnect Network)」に対応するドライバーなどを実装している。これにより、ガラス表面の相対湿度が高い場合には、エアコンなどを作動させることで窓ガラスに曇りが発生しないよう、車載システムを制御することができる。

窓ガラスの曇りを検知するセンサーモジュール「SAF1-LW」の外観

 CO2センサーモジュールは、非分散型赤外線吸収法方式(NDIR)により、CO2を検出する。モジュールに統合された温湿度センサーは、補正ソフトウェアエンジンを内蔵しており、周囲の温湿度を高い精度で測定することができる。

 電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)では、バッテリーの消費を抑えるため、車室内の空調は内気循環で行うことが一般的だという。車室内の温湿度やCO2濃度が上昇した場合などに、外気を取り入れる仕組みとなっている。このために、温湿度やCO2を正確にモニタリングする要求が高まっているという。

 さらにブースでは、近くリリースを予定しているPM2.5センサーについても参考展示した。測定原理はレーザーを用いた光学式を用いているという。

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