三菱電機は「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア)」(2018年4月18〜20日、幕張メッセ)で、SiCパワーモジュール製品群などを展示した。
三菱電機は「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア)」(2018年4月18〜20日、幕張メッセ)で、SiCパワーモジュール製品群などを展示した。
ブースでは、用途に合わせて、大容量、中容量、小容量の3つに分けて製品を展示した。小容量では、ディスクリートのSiC-SBD(ショットキーバリアダイオード)をはじめ、白物家電向けのSiCパワー半導体モジュール「SiC DIPIPM」などを展示した。ディスクリートのSiC-SBDは、「TECHNO-FRONTIER 2017」でも展示され、注目を集めた製品だ。三菱電機はもともと、SiCパワーデバイスはモジュール品としてのみ提供してきたが、顧客からの要望があり、SiC-SBDはディスクリートとしても提供を始めたという経緯がある。ただし、同社の広報によれば「基本的にはモジュール品の提供がメインで、SiC-MOSFETのディスクリート品の提供は、現時点では予定していない」という。
SiC DIPIPMは、SBDのみがSiCのハイブリッドSiC品と、SBDおよびMOSFETともにSiCのフルSiC品がある。SiのDIPIPM(以下、Si DIPIPM)は、かなり古くから提供しているメインのパワーモジュールなので、基板設計を変えずにSi DIPIPMからSiC DIPIPMに置き換えられるよう、互換性を確保した。フルSiCのDIPIPMは、従来のSi DIPIPMに比べて、電力損失を70%低減できるという。家電向けには、PFC回路と駆動ICを内蔵した「SiC DIPPFC」も用意している。
産業向けには、中容量として、600Vと1200Vの耐圧で200〜800Aを中心に製品が展開されている。中容量のSiCパワーモジュールも、ハイブリッドとフルの両方がある。SiCパワーデバイスを用いることでパッケージを小型化し、設置面積を従来のSiモジュールに比べて約60%削減できる様子を展示した。
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