Telit Wireless Solutions(以下、Telit)は2018年6月19日、東京都内で記者会見を開催し、同社が進めるIoT(モノのインターネット)事業の動向と日本市場での取り組みを説明した。
Telit Wireless Solutions(以下、Telit)は2018年6月19日、東京都内で記者会見を開催し、同社が進めるIoT(モノのインターネット)事業の動向と日本市場での取り組みを説明した。
Telitは、IoTのモノのコネクティビティ確保からクラウド側で動作するアプリケーションやマネジメントツールの提供まで、顧客のIoTサービス展開を一気通貫でサポートする体制を持つことが強みだ。
同社CEO(最高経営責任者)のYosi Fait氏は、「顧客のデジタルトランスフォーメーションを推し進めること」をTelitのミッションとして掲げている。2018年における売上高は4億米ドルを予想する同社は、グローバルで約7000社の顧客を持ち、IoT分野の事業では18年超の経験があるという。
同社の製品ポートフォリオは、セルラーやLPWA(Low Power Wide Area)など各種ネットワークに対応するIoTモジュール、Embedded SIMソリューション、IoTプラットフォームなどで構成される。またIoT分野における長い経験を生かし、IoTビジネスのノウハウ提供などコンサルティング事業も行う。
セルラーIoTモジュールでは、NB-IoTからLTE-Cat 18まで幅広い規格に対応するラインアップをそろえる。日本市場に向けた製品としては、LTE-Cat 1をサポートしドコモの相互接続性試験を確認した「LE910-JN1」や、下り450Mビット/秒(bps)のLTE-Cat 9に準拠しドコモ、KDDI、ソフトバンクの認証を取得した製品「LN940A9」を紹介した。これら製品は、Embedded SIMソリューションである「simWISE」に対応。SIMに関わるコスト削減や機器管理の作業負荷低減を提供する。
また、「deviceWISE」を中核とする同社のIoTプラットフォームはセキュリティを確保したうえでデータを収集する。FA(ファクトリーオートメーション)への取り組みも推進しており、大手PLC(プログラマブルロジックコントローラー)サプライヤーと協力して、PLCや産業用ロボットなどの接続対応を進めている。
同社日本法人は2015年10月に設立され、現在ではAPAC(アジア太平洋)地域の中で2番目に大きな市場に成長。2017年の売上高は前年比で約300%と急成長を遂げ、今後も200%近い成長を予測している。
同社でAPAC地域を統括するDerick Tsang氏は、「日本市場では既にモバイルコンピューティングや車載、エネルギーマネジメントの分野で取り組みを進めてきた。2019年にはAPACで最も売上貢献の大きな市場となるだろう」と語る。
その上で、IoT分野のビジネスはこれからも変化を続けることを挙げ、「ヘルスケア、高齢者ケアなど、これからIoTが求められる分野が次々と生まれていく。日本法人には新規分野のマーケットを伸ばしてもらいたい」と期待を語った。
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