シリコンウエハー(あるいはシリコンダイ)にレーザーダイをフリップチップ接続する方式(フリップチップ・レーザー)は、富士通研究所が開発した。この方式では光共振器を形成する2枚の反射鏡の中で1枚を、シリコン光導波路側に形成する。この反射鏡回路を「シリコン・ミラー」と呼んでいる。
レーザーダイは、シリコン基板にフリップチップ接続される。シリコン基板にはシリコン光導波路が形成してあり、レーザーから出た光を「スポットサイズ変換器(SSC:Spot Size Converter)」とリング共振器を通じて、「分布ブラッグ反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflector)」へと導く。レーザーダイの光が出ない側の端面も反射鏡となっており、DBRと合わせて光を共振させる。
レーザー光の一部はシリコン光導波路の結合器を通じて外部へと出力される。この光を同じシリコン基板に形成したマッハツェンダ(MZ)型光変調器を通して、変調信号として出力する。
(次回に続く)
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