OKIエンジニアリング(OEG)は、「低銀鉛フリーはんだ」を用いて部品実装した基板の接続信頼性を評価するサービスを始めた。
OKIエンジニアリング(OEG)は2019年1月、「低銀鉛フリーはんだ」を用いて部品実装した基板の接続信頼性を評価するサービスを始めた。
地球環境などへの配慮から、基板に実装した電子部品との接合には、「鉛フリーはんだ」が用いられている。こうした中で、接合部の信頼性を高めていくためには、さまざまな評価試験が必要である。OEGはこれら評価試験の受託サービスを長年、行ってきた。
鉛フリーはんだは一般的に銀を3%含んでいるが、最近は銀の含有量を1.0%かそれ以下に抑えた低銀鉛フリーはんだが開発されている。高騰する材料コストを低減するためである。ただ、はんだの組成などを変更すると接合信頼性などに影響を及ぼすことがある。このため、低銀鉛フリーはんだなどを採用する場合、温度サイクル試験などを新たに行い、実装プロセスやパターン設計などを見直す必要がある。
OEGが始めた「低銀鉛フリーはんだ実装評価サービス」では、低銀鉛フリーはんだを用いた実装基板の接続部に対し、熱疲労の加速試験を実施する。外観観察やはんだ接続強度試験、断面界層によるクラック率の算出などを行い、接続の信頼性を評価する。
顧客が試作した評価基板を用い、試験条件や評価対象部品の選定、判定基準など、顧客の目的に応じた試験仕様を提案し、実施できるのが特長の1つである。受託サービスを活用することで、製造現場における信頼性評価の作業負荷を軽減することも可能となる。
なお同社は、「オートモーティブ ワールド2019」(2019年1月16〜18日、東京ビッグサイト)に出展し、低銀鉛フリーはんだ実装評価サービスの概要を紹介する予定だ。
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