OKIエンジニアリングとシルバコ・ジャパンは2018年7月、パワーデバイス搭載回路向け「SPICEモデリングサービス」分野で協業すると発表した。
OKIエンジニアリングとシルバコ・ジャパンは2018年7月、パワーデバイス搭載回路向け「SPICEモデリングサービス」分野で協業すると発表した。同サービスはシルバコより提供される。
自動車の電動化や家電製品における省エネ化などにより、高効率のパワー半導体を用いた電子回路を実装する機器が増加している。こうした回路を効率よく開発するためには、設計の初期段階から精度の高い回路シミュレーションを活用することが不可欠となってきた。特にパワー半導体を用いた回路では、自己発熱を考慮した正確なデバイス特性データが必要で、これがシミュレーションの精度に大きく影響するという。
OKIエンジニアリングは、パワー半導体を含めさまざまなデバイスについて、ウエハーレベルからパッケージをした状態での特性測定や評価を行ってきた。特性データ測定に向けて高度な測定環境と技術/ノウハウを保有する同社は、IECQ制度の独立試験所としても認証を取得している。
一方、シルバコは半導体デバイス向けSPICEモデリングで業界をリードする企業である。SPICEモデリングツール「Utmost IV」やアナログ回路シミュレーター「SmartSpice」および、技術サポートなどを提供している。また、広島大学HiSIM研究センターなどで構成するHiSIMコンソーシアムで開発された、パワー半導体向けSPICEモデル「HiSIM_IGBT」や「HiSIM_SJMOS」にも対応する。
OKIエンジニアリングとシルバコは今回の協業に基づき、顧客の製品開発における期間短縮と信頼性向上につながる設計環境の提供および、技術サポートを一段と強化する計画である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.