村田製作所は2019年1月31日、2018年度(2019年3月期)第3四半期(10〜12月期)業績を発表した。3カ月間の売上高は4276億円で、前四半期比では3.4%減となったものの、前年比では3.4%伸長。第3四半期の営業利益は、新製品販売比率の高まりや生産性改善などにより、前年より89.8%増え856億円。営業利益率は20%だった。
村田製作所は2019年1月31日、2018年度(2019年3月期)第3四半期(10〜12月期)業績を発表した。3カ月間の売上高は4276億円で、前四半期比では3.4%減となったものの、前年比では3.4%伸長。第3四半期の営業利益は、新製品販売比率の高まりや生産性改善などにより、前年より89.8%増え856億円。営業利益率は20%だった。
第3四半期売上高について、同社執行役員企画管理本部経理・財務・企画グループ統括部長の南出雅範氏は、「ハイエンドスマートフォン向けの需要は減少したものの、カーエレクトロニクス向けがMLCC(積層セラミックコンデンサー)を中心に需要が拡大し、PCや基地局向けも売り上げが増加し、前年比増収になった」とした。
MLCCを主力とするコンデンサの第3四半期売上高は、1583億円で、前年比24.8%増、前四半期比でも7.6%増と大きく伸びた。一方で、SAWフィルタなどの圧電製品、コイル/コネクターなどのコンポーネント、通信モジュール、電源などコンデンサー以外の製品については、いずれも前年比、前四半期比ともに減少した。
また、2016年度第1四半期以降増え続けてきた受注残高も、第2四半期の3505億円から、第3四半期は3037億円と468億円減少した。第3四半期の受注減について南出氏は「11月以降、季節要因に加え、中国のスマートフォンで一服感が広がり、ハイエンドスマートフォン向け需要も大幅に落ち込んだ。その結果、11月、12月(の受注)はあまり振るわなかった」とした。2018年11月の受注高は前月比15〜20%減、12月は同10〜15%減で推移したという。
2019年1月以降の業績見通しについては南出氏は「1月の売上高についても(12月に比べ)少し増加する見込み。2月は、稼働日が少なく、旧正月もあるため、(1月に比べ)少し落ちるだろうが、3月は在庫調整が落ち着き、上がっていくとみている」とした。また受注状況についても「1月は、車載向けの受注が増加している他、韓国向けの新モデルスマートフォン向け受注もある」と12月に比べて回復傾向にあることを示唆。2月以降についても「在庫調整は2月ごろに落ち着く見込み。旧正月明け(2月中旬)以降、中国スマートフォンの在庫調整も終了して(受注が)戻ってくるのでは」と前向きな見通しを示した。
こうした見通しから2018年度通期業績予想は、2018年10月に上方修正した予想値を据え置き、売上高1兆6200億円、営業利益2750億円を見込んでいる。
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