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村田製作所、最小クラスのLPWAモジュールを開発CAT.M1/NB-IoTに対応

村田製作所は、世界最小クラスのLPWA(Low Power Wide Area)モジュールとして「Type 1WG」と「Type 1SS」の2製品を開発したと発表した。従来製品に比べて実装面積を最大で約半分に抑えることができる。

» 2019年04月03日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

従来に比べ実装面積は最大で約半分

 村田製作所は2019年4月、世界最小クラスのLPWA(Low Power Wide Area)モジュールとして「Type 1WG」と「Type 1SS」の2製品を開発したと発表した。従来製品に比べて実装面積を最大で約半分に抑えることができる。

LPWAモジュールの外観。左が「Type 1WG」、右は「Type 1SS」 出典:村田製作所

 Type 1WGは、CAT.M1とNB-IoT規格に対応したモジュールで、外形寸法は12.2×12.0×1.6mmである。Type 1SSは、NB-IoT規格に対応したモジュールで、外形寸法は10.6×13.2×1.8mmとなっている。小型化により実装面積を大幅に削減でき、高密度回路設計を可能にした。

 電力消費の低減も実現した。モデムチップとしてType 1WGにはAltair Semiconductor製「ALT1250」を、Type 1SSにはMediatek製「MT2625」を、それぞれ搭載した。また、eDRX(extended Discontinuous Reception)/PSM(Power Saving Mode)技術を採用した。

 これにより、待受時の電波受信頻度を少なくし、PSMでは限られた時間帯にのみ電波受信を行うことで消費電力を削減できるという。待機モード時は消費電流が3.5μA以下と極めて少ない。このため、センサー情報送信が1日に1回程度であれば、電池1個で10〜15年間の長期間動作も可能となる。

 村田製作所は開発品について現在、国内外の主なキャリアで認証を取得中であり、2019年秋頃までには量産向けサンプル出荷を始める計画だ。橋や高架道、トンネルなど老朽化するインフラの維持管理、スマートメーター(電気、ガス、水道の遠隔検針)など、データや情報を定期的に収集するような用途に向ける。

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