今後の経営戦略について、同社社長の登坂正一氏が説明を行った。登坂氏は、「売上高3000億円、営業利益率15%、ROE(株主資本利益率)10%以上を、2021年3月期までに達成する」と話した。
登坂氏は、「IoT(モノのインターネット)や5G、自動車の電装化などの技術進化を支える電子部品の需要が拡大していく」とし、その対応として、自動車、情報インフラ市場向けの売り上げ構成比を50%とすることや、コンデンサーを中心に3年間累計で1500億円の設備投資や研究開発を進めること、IoTとビッグデータを駆使してモノづくりを進化させる「smart.Eプロジェクト」への注力を挙げた。
特に、自動車向けのMLCC(積層セラミックコンデンサー)と基地局通信装置向けMLCCの需要が、2023年3月には2019年3月と比較しそれぞれ、約1.9倍、約2.1倍となる需要予測を示し、「当社の強みを生かして、市場成長を上回る売り上げ拡大をしていきたい」(登坂氏)と語った。
また、コンデンサー事業について、導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサーなど、車載分野に強みを持つエルナーの子会社化により、「全てのコンデンサーに対応できるようになった」と、ラインアップ拡充が実現したことを強調。さらに、「リチウムイオンキャパシターなどについても、これまではエルナーに生産を委託していたため、子会社化によってより効率的な生産ができようになった」と説明した。
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