Micron Technology(以下、Micron)は2019年6月11日、同社広島工場の新製造棟(B2棟)の完成と生産開始を記念し、オープニングセレモニーを行った。新棟では、10nm台の第2世代となる「1Ynm」プロセスでの生産を開始。2019年末には、同第3世代である「1Znm」の生産も開始する計画だ。
Micron Technology(以下、Micron)は2019年6月11日、同社広島工場の新製造棟(B2棟)の完成と生産開始を記念し、オープニングセレモニーを行った。セレモニーには、Micronのプレジデント兼CEOを務めるSanjay Mehrotra氏やグローバルオペレーションズ エグゼクティブバイスプレジデントのManish Bhatia氏、マイクロンメモリ ジャパン社長の木下嘉隆氏をはじめ、多数の顧客企業やパートナー企業などが参加した。
広島工場(広島県東広島市)は、Micronが「マイクロン先端技術DRAMセンター・オブ・エクセレンス」と呼ぶ、主力のDRAM工場である。最先端メモリ技術の研究開発、ウエハー製造、パイロットラインでの製造を担い、広島工場で確立した量産技術が台湾の工場に展開されて、本格的な量産が行われる。Mehrotra氏は、同日に行われた記者説明会で「新製造棟の完成と生産開始は、Micronの投資計画のマイルストーン」だと述べた。同氏は「データは現在、世界経済を支える“通貨”ともいえる。データへのアクセスやデータ解析が技術革新の鍵を握る中、メモリとストレージはますます欠かせないものとなっている」と語り、最先端DRAMの技術開発と量産の足掛かりとなる広島工場の重要性を強調した。
Bhatia氏も、「当社の最先端DRAM技術開発は、ここ広島から始まる。日本は、当社のDRAMエコシステムにおいて非常に重要だ。日本の材料メーカーと装置メーカーとのパートナーシップによって、当社は最先端のDRAM技術を開発できる」と語った。
実際Micronは、広島工場をはじめ、設計を行う橋本技術センター(神奈川県相模原市)や蒲田オフィス(東京都大田区)なども含めた日本の拠点に膨大な額を投資してきた。今回の新棟への投資額は「明かせない」(Micron)としつつ、今後数年間を含め、これまでに数十億米ドルを日本の拠点全体に投資していくと述べた。
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