高レベルの自動運転を可能とする車載センシングソリューションとして、「イメージング」「レーダー」「ライダー」に関連する新製品も発表した。その1つが車載用CMOSイメージセンサー「Hayabusa」ファミリーで、LEDフリッカーの抑制(LFM)とハイダイナミックレンジ(HDR)を両立させた製品。第1弾として260万画素品である「AR0233」の量産を始める。
ON Semiconductorのバイスプレジデント兼ジェネラルマネジャーで、オートモーティブセンシングデビジョン インテリジェントセンシンググループを担当するRoss Jatou氏は、「車載用イメージセンサーを評価する指標はいくつかある。Hayabusaは、LFMとHDR、画質の特性で最適なバランスを実現した。性能を総合評価しても、競合製品と比べて特性のバランスが優れている」と主張する。
79GHz帯ミリ波IC「NR4401」は、車載レーダー向けに開発した製品。独自の「MIMO+」技術を採用しており、1個のICで2つの入力に対応する。このため、短距離用と長距離用のアンテナから信号を受けることができる。レーダーの解像度を2倍にすることも可能である。「顧客の中には、解像度を高めることよりも、搭載部品を削減するためにNR4401の採用を決めた事例もある」(Jatou氏)という。
もう1つが、「Pandio」と呼ぶライダー向けToFイメージングセンサー「SPADアレイ」である。400×100画素の2次元SPADアレイを用い、画像と深度情報を得ることができる。組み合わせるレーザーによって、短距離(3m)向けフラッシュライダーや長距離(100m)向けスキャニングライダーを構成することが可能である。
一般的なライダーシステムは、主に6つの機能ブロックで構成されている。このうち、「レーザー素子と光学系を除く4つの機能ブロックについては、ON Semiconductorがデバイスを供給している」ことも強みとなっている。
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