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アヴネット、開発ボード「Ultra96-V2」を発売エッジ製品や自律運転車に対応

Avnet(アヴネット)は、Xilinx製FPGA「Zynq UltraScale+MPSoC」を搭載した開発ボード「Ultra96-V2」の販売を始めた。

» 2019年07月31日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

シンコムや東京工業大学と連携

 Avnet(アヴネット)は2019年7月、Xilinx製FPGA「Zynq UltraScale+MPSoC」を搭載した開発ボード「Ultra96-V2」の販売を始めると発表した。小型エッジ製品から自律運転車まで、幅広い用途に向けたニューラルネットワーク開発が可能となる。

 新製品は、1年前に発売した開発ボード「Ultra96」に続く製品。従来製品と同様に、Armアーキテクチャ向けオープンソフトウェアを開発する非営利組織であるLinaroが定める「Linaro 96Boards CE(Consumer Edition)」仕様に対応している。

Ultra96-V2の外観

 新製品は、外形寸法が85×54mmとコンパクトな名刺サイズを実現するとともに、マイクロチップ製のWi-Fi/Bluetooth無線モジュールを搭載した。無線オプションとして「IEEE 802.11b/g/n」や「Bluetooth 5 Low Energy」をサポートする。この他、2GバイトLPDDR4メモリ、16GバイトMicroSDカード、Mini DisplayPortなどを搭載した。

 過酷な環境で使用される工業系の用途に対応するため、搭載した全ての電子部品を更新した工業用温度グレードのオプションも用意している。

 さらに、ニューラルネットワークの受託ビジネスを行うシンコムや、FPGA設計に特化したディープニューラルネットワーク開発環境「GUI based Neural Network SyntheSizer DREI」を開発した東京工業大学工学院の中原啓貴准教授らの協力を得て、ニューラルネットワークの学習からFPGAへの実装までを、より短かい時間で行える環境を整えた。これらの対応によって、ロジックの使用率は半分以下となり、システム消費電力は一般的なGPUに比べ約4分の1に低減できるという。

 同社は、スマートホームやオートモーティブ、工業制御などの用途向けに新製品を提案していく。

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