アヴネット、開発ボード「Ultra96-V2」を発売 : エッジ製品や自律運転車に対応
Avnet(アヴネット)は、Xilinx製FPGA「Zynq UltraScale+MPSoC」を搭載した開発ボード「Ultra96-V2」の販売を始めた。
Avnet(アヴネット)は2019年7月、Xilinx製FPGA「Zynq UltraScale+MPSoC」を搭載した開発ボード「Ultra96-V2」の販売を始めると発表した。小型エッジ製品から自律運転車まで、幅広い用途に向けたニューラルネットワーク開発が可能となる。
新製品は、1年前に発売した開発ボード「Ultra96」に続く製品。従来製品と同様に、Armアーキテクチャ向けオープンソフトウェアを開発する非営利組織であるLinaroが定める「Linaro 96Boards CE(Consumer Edition)」仕様に対応している。
Ultra96-V2の外観
新製品は、外形寸法が85×54mmとコンパクトな名刺サイズを実現するとともに、マイクロチップ製のWi-Fi/Bluetooth無線モジュールを搭載した。無線オプションとして「IEEE 802.11b/g/n」や「Bluetooth 5 Low Energy」をサポートする。この他、2GバイトLPDDR4メモリ、16GバイトMicroSDカード、Mini DisplayPortなどを搭載した。
過酷な環境で使用される工業系の用途に対応するため、搭載した全ての電子部品を更新した工業用温度グレードのオプションも用意している。
さらに、ニューラルネットワークの受託ビジネスを行うシンコムや、FPGA設計に特化したディープニューラルネットワーク開発環境「GUI based Neural Network SyntheSizer DREI」を開発した東京工業大学工学院の中原啓貴准教授らの協力を得て、ニューラルネットワークの学習からFPGAへの実装までを、より短かい時間で行える環境を整えた。これらの対応によって、ロジックの使用率は半分以下となり、システム消費電力は一般的なGPUに比べ約4分の1に低減できるという。
同社は、スマートホームやオートモーティブ、工業制御などの用途向けに新製品を提案していく。
Avnetが語る「IoT時代の半導体商社の役割」
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レベル4〜5の自動運転車向け、“A4サイズ”の開発基板
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開発キットで“カメラ開発の変革”に挑むザインの野望
カメラ開発の在り方を変える――。ザインエレクトロニクスは、イメージシグナルプロセッサとともに、ISP用のファームウェアをプログラミング不要で開発できる開発キット「CDK」(Camera Development Kit)を展開。「CDKにより、ISP用ファームウェアの開発負荷を大幅に軽減できる。CDKを広めることで、カメラの開発環境を変えたい」(同社)とし、よりCDKを使いやすい開発ツールにするためのエコシステム作りなどを実施し、CDK普及に向けた動きを強めている。
常に最新の設計情報が反映される開発ツール「Strata」
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STマイクロ、生産設備の予知保全などを可能に
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