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クリプトンと産総研、音楽発掘サービスを開発好みの楽曲が容易に見つかる

クリプトン・フューチャー・メディアと産業技術総合研究所(産総研)は、膨大な楽曲の中から興味ある楽曲を容易に探し出すことができる音楽発掘サービス「Kiite(キイテ)」を開発した。

» 2019年09月03日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

カスタマイズした推薦エンジンの利用も可能

 クリプトン・フューチャー・メディアと産業技術総合研究所(産総研)は2019年8月、膨大な楽曲の中から興味ある楽曲を容易に探し出すことができる音楽発掘サービス「Kiite(キイテ)」を開発したと発表した。同サービスの運営はクリプトンが担当、2019年8月30日より無料で一般公開した。

 Kiiteは、インターネット上で公開されている約30万曲の音楽動画の中から、「軽快」や「激しい」といった印象で、視聴者が聞きたい音楽を絞り込むことができる。そして自動検出された音楽のサビ部分を視聴して、好みの楽曲を効率よく探し出すことができる。

音楽発掘サービス「Kiite(キイテ)」のウェブ画面 出典:クリプトン、産総研

 今回の開発は、クリプトンが基本機能と音楽発掘用プレーヤー機能などを、産総研が音楽発掘用プレーヤー機能、音楽レーダー機能、音楽推薦エンジン選択機能などを、それぞれ担当した。

 Kiiteには、大きく3つの特長があるという。1つ目は「音楽発掘用プレーヤー」機能である。全ての楽曲について、サビの部分を事前に自動検出しておく。これにより、視聴時の再生がサビの部分から始まるため、多くの楽曲を視聴して好みの曲かどうかを効率よく判断できる。好みの曲であれば簡単に「プレイリスト」や「お気に入り」へ追加することができる。

音楽発掘用プレーヤー機能。左が音楽動画再生プレーヤー画面、右はプレイリスト表示、再生画面 出典:クリプトン、産総研

 2つ目は「音楽レーダー」機能である。この機能により、音楽印象分析に基づく探索や絞り込みが可能となった。全ての楽曲は、分析した印象に基づいて「印象マップ」と呼ぶ2次元平面上に配置されている。この平面が、楽曲を探すためのレーダーとして機能する。

 具体的には、視聴者が「軽快」や「激しい」「のんびり」といった印象語を選択すると、その周囲の楽曲群が候補として選択される。ここから聴きたい曲を絞り込んでいく。類似した楽曲を検索する機能も備えている。任意の楽曲から、類似した曲を一覧で表示し、試聴することもできる。

音楽レーダー機能。左がレーダーとなる印象マップと試聴候補の画面、右は印象マップを拡大表示した画面 出典:クリプトン、産総研

 3つ目は「音楽推薦エンジン選択」機能である。これは、これまでの視聴履歴やお気に入りリストなどにある楽曲の曲調などをシステム側で自動解析し、視聴者ごとの「お勧め楽曲プライリスト」を生成する機能である。

 各視聴者には、「デフォルト推薦エンジン」を用意している。これに加えて、視聴者自らがカスタマイズし、プレイリストを手軽に作成できる「カスタム推薦エンジン」を追加することができるという。全ての推薦エンジンは、プレイリストと同様、他の視聴者と共有することが可能である。他の視聴者がカスタマイズした推薦エンジンを利用することもできる。

音楽推薦エンジン選択機能。上が推薦エンジンによるお勧め楽曲のプレイリスト画面、左下がカスタム推薦エンジンの作成画面、右下はカスタム推薦エンジンの選択画面 出典:クリプトン、産総研

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